2016年3月6日日曜日

CBS Radio Mystery Theater  [The Sensible Thing]

第百三十二話

メモの日時;1983年9月29日(木)
タイトル: [ The Sensible Thing]
Episode;1387

60歳で妻を亡くして心寂しき主人公のカーティス・ヴィスビー。家を引き払いホテル暮らし。彼の秘書として22年勤め、未だ独身の秘書ヘレンに結婚を申し込むことが、共にさびしさを紛らす賢明な判断(sensible thing)として求婚。ヘレンもその申入れを受け入れ、親も亡くなり一人で住む彼女の家に移り住む。
家には17歳というから、人間の歳で119歳と言った愛犬ティクシーがいたのだが、1ヶ月ほどして、具合がわるくなる。医師のディーモンのもとに連れて行き、診断の結果当分の間病院にあずけることになる。そして6週間がたったある日、ディーモン医師より連絡が入り、治癒の見込みがなく、安楽死を勧められ、ヘレンはそれを受け入れる。
愛犬のティクシーが亡くなった後も、ヘレンはその事実を受け入れることができないようで、愛犬が生きている時と同じように食事時に餌を与える、といった行動をとる。そんな姿を見た主人公のカーティスは、ヘレンと結婚をする、といった自分の判断が賢明な判断(sensible thing)であったかどうか不安になるが、ディーモン医師のアドバイスもあり、努めて優しく接するように努力する。
そんなある日、ヘレンは誰かに向って独り言を呟く姿を目撃。その姿は、長年秘書として接してきた事務的で、感情を表すことのない彼女とは全くの別人。激しく感情を表し、若々しく瑞々しい姿にカーティスは当惑する。
ディーモン医師に相談すると、医師の婦人が彼女の若き頃を知っており、その話によると、ヘレンはスタンリーという青年と恋に陥るも、彼が英国に渡りその後音信不通となった、とのこと。
カーティスはヘレンにスタンリーとのことを話すように求める。最初は躊躇していたヘレンもついに重い口を開く。スタンリーが英国に渡った当初は行き来のあった手紙のやり取りも、彼の方から一方的に交信を絶たれた。その時以来、彼女は自己の尊厳、自己そのものの存在価値を否定されたと思い、「失う事」を怖れ、感情を表すことなく生きてきた、と。
そして、自分の可愛がっていた犬が亡くなった事で、再び大切なものを「失う事」になり、我慢していたことが抑え切れなくなり、感情が溢れ出すようになったというお話。

「大切な事」を失うことも受け入れることができるようになったヘレンは、愛犬を庭に埋めることも受け入れる。感情を露にできるようになったヘレンを見て、単に合理的判断(sensible thing)として始まった二人の結婚も、これではじめて本当の結婚が始まると感じることになる。


第百二十九話
The Great Catherine
メモの日時;1983年9月26日(月)
再放送

第百三十話
jewel theif con game
メモの日時;1983年9月27日(火)
台風情報のため中断。タイトルも不明。

第百三十一話
Formula G’s Protector
メモの日時;1983年9月28日(水)
再放送