2013年9月30日月曜日

CBS Radio Mystery Theater  [Wine, Women, and Murder]


メモの日時;1983年8月17日(水)
タイトル: [Wine, Women, and Murder]
Episode; 0651



カリフォルニアで書店を営む主人公ブレックンリッジ。いつもの女性のお客様リード嬢が来店。店の休日の案内から、贔屓の詩人であるコールリッジの学会に出席するためにドイツのケルンに赴くとの話しになる。コールリッジはライン川の汚染を嘆きそれを詩に詠んだ、言わば最初の「環境詩人」と言った話の中で、女性からケルンに住む従兄弟(いとこ)への用事を依頼される。その用件とは、従兄弟のハインズ・ベクスラーに、亡くなった叔父の屋敷を譲渡承認する書類にサインを貰って欲しいとのこと。本屋の主人は了承し一路ケルンへ。
ケルンに到着。学会が始まる夜、夕刻にタクシーに乗りハインズの家に。ハインズは大学で分子生物学を教えている。家に招き入れられ、勧められるままにワインを飲み、分子生物学で有名な学者の話題などをし、その学者と懇意であるといった話をした後、土地の譲渡承認の書類を渡し学会へ向かう。
主人公が部屋に戻ると警察官。ヘインズ殺害の容疑で逮捕される。殺害された時間にその学者の家を訪れたことはタクシーの運転手からの裏もとってあるとのことで、収監される。主人公は無実を訴え、警察には譲渡承認書を届けることを依頼された女性のリードに確認を願うが、リード嬢はそのことを否定する。
結局主人公はアメリカ大使館に保護を求め、領事館より三等書記官の女性が登場。領事も来ないし、来たのは「三等」と、見当違いな怒りをもつも、結局はその三等書記官と事件当夜のことを思い起こしていたとき、主人公は事件の鍵を解く重要な事実を思い出す。主人公は著名な分子生物学者の名前を間違えたのだが(著名な分子生物学者ハリソン・ピーターソンを、ピーター・ハリントンと言い間違える)、ハインズはいい間違ったピーター・ハリントンと懇意と言った、という事実。つまりは、主人公が会った男は分子生物学者ではなく、別の人物であるということであった。そして書記官と死体安置室の人物を確認すると、予想の通り、主人公が会った人物とは全くの別人がそこに安置されていた。
書記官の保証のもと、無事解放された主人公、二つのポイントから真相究明を図ると書記官に告げる。ひとつはハインズ・ベクスラーになりすました男。人物の特徴を警察に伝え、該当人物の調査を依頼する。そしてもうひとつはハインズに勧められたワインのこと。ワインの本場であるドイツにいるにも関わらず、アメリカのカリフォルニアでできたワインをもっていたことに違和感を抱く。
一つ目のポイントは直ぐに解明。その人相風体からその男の正体は判明するが、その男は既にシュトツガルトで殺され、亡くなる前にハインズ殺しを告白していた。二つ目のポイントであるワインの調査にハインズの家に書記官と赴く。輸出するほど大量につくっていない希少なワインの入手先の手掛かりを求め、郵便物の配達夫を待ち構え問いだたすと、ワインは月に1度送られてくることがわかった。
シュトットガルで殺された男が所持していた譲渡承認書を返却すべく、カリフォルニアのリード嬢に電話すると彼女はケルンに向かった、とのこと。彼女の到着を待ち構える主人公。予想外の主人公の登場に驚き、彼が発する質問への応答もしどろもどろ。
そして主人公の推理。(どのような論理的推論で導き出したのか全く不明ではあるが、)主人公の推論ではリード嬢はスパイと断定。カリフォルニアから送られるワインのラベルにあぶり出し文字といった仕掛けをして、アメリカの機密情報をドイツの従兄弟(彼もスパイ)に送り、東側に情報を売っていた。そして、従兄弟が殺されたのは、スパイ組織に脅しをかけたため消されたのだ、と。
また譲渡承認書にも同じあぶり出し文字で機密情報が、と話していると、リード嬢が豹変しスパイの顔に。主人公にピストルを向け、正当防衛で止む無く射殺した、との弁明をするとして発砲。その時警官が現れるも、リード嬢ではなく主人公を逮捕する。
場面は変わって書記官との会話。彼女は主人公が真相を探り出したことに苦言を呈する。書記官はリードたちがスパイであることはわかっており、意図的に偽の情報を、彼等を通して東側に流していたわけで、それが主人公の「活躍」で今後機能しなくなる、と。主人公曰く、自分がこのままカリフォルニアからいなくなれば、リード達のカリフォルニアのスパイ組織は主人公の逮捕を信じ、スパイ組織は安心してそのまま存続するだろう、と。そして、主人公がカリフォルニアから消え去り行き着く先はこのケルン。この地に店を開き、三等書記官を第一等に考え、共に過ごそう、と。

2013年9月29日日曜日

CBS Radio Mystery Theater  [The Two-Dollar Murders]


メモの日時;1983年8月15日(月)
タイトル: [The Two-Dollar Murders]
Episode; 0659



駐車違反で切られた2ドルの反則切符がもとで起きた連続殺人事件にまつわるお話。
人知れず付き合うビジネスマンのゴードンとその愛人のアルバー・バービー。ある夜、彼女の部屋で諍い。彼のビジネスに纏わる秘密をマスコミにリークしようとしたことに怒り、バービーを銃で殺害。
部屋を出て車を留めた場所に戻ると警官が駐車違反の切符を切っている。ここで切符を切られたら犯行現場近くにいたことがわかるため、その警官フランク・ポリードにそれとなく金を渡すから違反切符を切らないようにほのめかす。しかし、賄賂などとんでもないと警官フランクは違反切符を切ってしまう。
そのフランクは巡回の途中、ちょっと食事に軽食堂に立ち寄り。そこの女主人マリーが2ドルの無銭飲食の男を追い出した話をしたとき、フランクは自分も同じ2ドルをもとに起こったエピソードを話す。服装も決まっており、高級車に乗る男が2ドルをけちるとは、といった軽口を述べ、再び巡回へ。
翌日ゴードンの自宅。妻のロリーナが新聞記事に載った昨夜の連続殺人事件のことを夫に話す。記事には、女性と警官が殺された、と。そしてその警官はフランク・ポリードである。妻の話に対し、夫のゴードンは「アパート」で「若い」女性が殺されたなど、妻が伝えていないことを思わず漏らし。そのことを妻から指摘されるが、何とか話の辻褄を合わせる。
ゴードンの妻は、夫が持ち歩く38口径の銃が心配の種。銃などもっていると事件に巻き込まれるから携帯を止めてほしいと願うが、夫のゴードンは自分のような金持ちは自分を護るために必要と主張する。
場面はマリーの軽食堂。ゴメス刑事との話によれば、警察は警官のフランクとバービーが関係をもち、フランクがバービーを殺し自分も自殺したとの見解。フランクをよく知るマリーは、フランクは夫婦仲も良く、警察の見解は間違いであると強調する。
代わってゴードンの自宅。妻のロリーナは警察に銃の口径を尋ねる。夫の言動に不信感を抱いたのだろう。この犯人の妻の真相究明の動きと並行し、軽食堂の女主人マリーもフランクの無実を信じ真相究明に動く。ゴメス刑事を訪ね、犯行当夜の警官フランクの話した駐禁違反切符のエピソードを話し、金持ちであるのに2ドルの違反切符をもみ消そうとしたということは、事件と関係があり、この違反切符を取り返すために警官のフランクを殺したのでは、との推理を述べ、であるとすれば、違反切符の連番が1つ抜けているはず、と。警察で確認すると切符の連番6228が抜けていた。
再びゴードンの妻。夫の出張先と言うフィラデルフィアのドーソン氏に連絡を入れると、そんな面談の予定はなかったことがわかる。更に警察の当該事件の直通番号に電話し、応対に出たゴメス刑事に銃の確認をする。夫のもつ38口径のリボルバーはバレンタイン社製の特注品といったもの。犯行に使われた銃の特定を警察に依頼したときに電話が切れる。夫が戻ってきたのだ。
夫は妻が電話したフィラデルフィアとニューヨークの通話先を問い詰める。その時はなんとか言い逃れるが、夫は通話先を確認し妻が自分を疑っていることを確信する。そして、特製の銃で共に死のう、との夫の言葉に妻のロリーナは自殺をするから銃を渡すように夫に願う。そして銃を手に入れたロリーナはやむなく夫を銃で撃つ。警察が手掛かりをつかみゴードン宅に急行してきたのは、その後であった。

1983年8月16日(火)
前半台風情報のため録音不可


2013年9月28日土曜日

CBS Radio Mystery Theater  [We Meet Again]


メモの日時;1983年8月12日(金)
タイトル: [We Meet Again]
Episode; 0739


警官のハリー・コバックが深夜帰宅。うたた寝していた妻のアンに3カ月かかった殺人事件を自分の手で解決した、と話す。午後7時頃にはマスコミに発表され、その後対応に忙殺され、アンに電話もできなかった、とのこと。ステーキをとの主人に健康のため軽食を用意し、夫は眠りにつく。
翌朝、友人(兄弟かも?)デックが訪れ、夫のハリーが寝込んでいることを確認し、ハリーが解決した事件の記事を見せ、夫が逮捕した犯人はジェフリー・パーカー・JRであることを知らせる。このジェフリー・パーカー・JRはアンがハリーと結婚するずっと昔に婚約していた男性。アンはジェフリー・パーカー・JRは人を殺すような男ではないと無実を確信する。そこには彼を見捨てた自分に対する罪の意識もあったようである。
アンは目覚めた夫にジェフリー・パーカーが犯人であるとの根拠を尋ねる。被害者であるブロードウエイの大女優キャリー・ドレイクの部屋に入いる姿を目撃した人もいるし、近くに停めていた高級車の登録者、そして殺人現場に残っていたシガレットケースに刻まれていたイニシャルの「J」より、ジェフリー・パーカーを特定したとのこと。また犯罪の履歴が残ることも状況証拠の一つとなっていた。部屋からはサイドボードに置かれていた宝石のブレスレットも消え去っていた。
それでも元婚約者の無実を信じるアンは警察を訪ね、顔見知りの刑事に容疑者との昔の関係を告げ、面会を求める。アンの突然の登場に驚くジェフリー・パーカー。それ以上に、アンの夫が自分を逮捕した警官であることを知り、アンに退去を求めるが、彼の無実を信じるアンに当日の言動の再現を話し始める。彼が言うには、職を転々とした自分は車の販売員となり、大女優であるキャリー・ドレイクに車を買ってもらえば効果的と付け入るチャンスを探し、ガードマンの隙をみつけて建物に忍び込み彼女の部屋をノック。「ハロー」との言葉でドアが開き、後は言葉巧みに取り入り、一緒にワインを飲んだり、タバコを吸ったり、あまつさえ関係も持った、と話す。
アンは夫のハリーに容疑者が昔の婚約者であったこと、そして面会をしたこと、また彼の無実を信じていると告白する。そして、夫にジェフリー・パーカー以外に犯行の動機を持っている人物を挙げてもらう。その中に真犯人である婚約者のポールジェニングも含まれていた。
再びジェフリー・パーカーに面会。再度犯行当日の言動の再現を求める。と、その話の流れの中で、唯一の差異はドアを開けたとき「ハローダーリン」と言ったこと。夫にそのことを告げ、ダーリンと呼ばれる以上、婚約者の来訪を予期していたのだろうから、犯人は婚約者のポール・ジェニングではないかとの推理を述べる。昔の婚約者の無実の立証に奔走するアンに友人のディックも忠告。夫の気持ちも考慮せよ、と。
しかし、アンは大女優キャリー・ドレイクにデビュー当時から仕えてきた家政婦に面会を求める。大女優の私生活をマスコミに売り、お金を得ようとする家政婦に出版企画をでっち上げ婚約者の情報を聞き出すと、破局寸前であったこと、また彼女の性格からプレゼントされたものは返却するといったことを聞き出す。サイドボードに置かれていたブレスレットが消え去った理由がこれで解明される。つまり、大女優キャリー・ドレイクは婚約者を迎え、婚約を破棄し、プレゼントされたブレスレットを返却するため金庫から出しサイドボードに置いていたのである。
アンは婚約者の宿泊するホテルに電話。ことば巧みに部屋に入り銃とブレスレットを見つける。そのとき婚約者のポール・ジェニングが部屋に戻りアンは見つかり、警察に通報される。アンは見つけた銃で身を護るも弾は空。部屋の窓から突き落されそうになったとき、皮肉にも婚約者が通報した警察がかけつけアンは無事救助される。
アンが夫に語ったことは、今まで折にふれれ元婚約者のことを思い起こしていたが、今回のことで彼は自分のもとから完全に消え去った、と。

2013年9月20日金曜日

CBS Radio Mystery Theater  [The Man Who Couldn't Get Arrested]


メモの日時;1983年8月11日(木)
タイトル: [The Man Who Couldn't Get Arrested]
Episode; 0556


ある夜、ハドソン川沿いの安宿に一人の男が現れる。宿の女主人モンファードはウオールストリートのビジネスマンというその男、部屋を借りる目的は一人静かに瞑想する場が欲しかったのなどと言う男を訝しく思いながらも1週間のデポジット25ドルを小切手で受け取り部屋に案内する。
部屋に入ると、その男ヘクター・カナハンに女性が現れ助けを求める。殺される、と。ヘクターはその訴えに取り乱し大声をあげると女主人が現れ静かにしろ、と。ヘクターは女性が現れ助けを求めたのだと主張するも、部屋にはそのかげもない。その後も女性が現れ助けを求めるため、耐えきれずヘクターはバーに出かけるが、そこでもバーテンダーと同様の言動をくり返す。
翌日、ヘクターのウオールストリートのオフィス。同僚のデールが部屋におとずれ、昨夜の食事の約束に現れなかった理由を尋ねるが、妻から聞いていない、と。更に昨夜は何処にとの質問に対するヘクター応答に怪訝に思いながら、女性が面会にきていると伝える。
彼女は昨夜の宿の女主人であるが、ヘクターはそのことを一切覚えていない。小切手を切ったことも覚えていないが、女主人はとりあえず25ドルを手にし、オフィスをあとにする。
仕事に戻ったヘクターに再び幻。妻のペネロペが現れる。ヘクターは妻とベン・ウオールストンとの関係を疑い、嫉妬していると妻に告げる。そしてペネロペにベンと訪れた湖畔の別荘でベンと妻を殺し、その後ベンの部屋に入り込み、タイプライターで遺書をつくり、自殺に見せかけ帰宅。そこでも悪夢にうなされるため街を歩きマンファードの安宿や酒場に行った、といった夢の話を告白する。一通り話終え夕食は、との問いに妻のペネロペは会合のためと出かける以上はすべて幻での会話である)。
そんな時自宅にデールが現れる。お節介との前置きをした上でペネロペとベンの関係を知っているのかと問いただす。デールの妻のエレノアが別荘に出向き、友人として彼女を説得しようとしていると伝える。

昨夜もペネロペとベンの二人が一緒に出かけ、そのことに気づいたヘクターが茫然自失の状態で家を出て酒場に向かったことが目撃されていえると。それに対しヘクターは6時半にペネロペとオフィスであったと反論。それならとデールは不承不承引き上げる。

深夜にまた夢。帰宅したペネロペにベンに夢で殺したことを詫びるため直ぐに連絡してほしいと。そして夜中にもかかわらずベンと面会し夢での殺人を詫びる。

翌早朝、デールが駆けつけ、妻のエレノアが湖畔の別荘でベンとペネロペの死体を見つけたと伝える。ヘクターはペネそれに対し、ペネロペは寝室で寝ていると言うが、居るはずもなく、デールと共に現場の別荘に向かう。
別荘で現場検証をする警察の見解は、遺書もあり自殺説。ヘクターは自分が殺し、遺書も自分が捏造したと話すがとりあって貰えず、ヘクターは精神病院に行くことに。
とはいうものの、二人は自殺なのか、それともヘクターが殺したのか、その殺しへの自責の念からの夢想なのか、結局はわからないまま物語は終わる。果たして、どちら?

2013年9月19日木曜日

CBS Radio Mystery Theater  [The Tunnel Man]

メモの日時;1983年8月10日(水)
タイトル: [The Tunnel Man]
Episode; 0712



始めにgive up宣言するとは情けないが、私の英語力の無さ故か、想像力の無さ故か、双方相まっての結果故なのか、このエピソードは何が何だかさっぱりわからない。そのことを「宣言」して、とりあえず理解した範囲のメモを書いておく。
大地震の危機が翌日に迫る可能性が高く、騒々しい世相の中、地震予知を調査する研究者が自然の地殻変動ではありえない現象を確認。何事が起きているのか頭を悩ます。
そんな時、銀行強盗が発生。しかし不思議なことに厳重に管理された金庫におさめられた100万ドルには手も触れず、新札で連番もはっきりしている1万ドルだけが消えている。そして、金庫の床下は硬い岩盤であるにもかかわらず、ダスト状になっていた。
しばらくして銀行に車椅子に乗り、黒メガネをかけた男が現れ、責任者であるマネジャーを呼びだし口座開設を申し出る。金額は1万ドル。利率は1万%と。そして取り出したお札は銀行の金庫から消え去った新札であった。銀行のマネジャーは警察に通報。その男は拘束される。
場面は変わり市長室。想定される地震発生の可能性を踏まえ、市民への退去命令を出すか否かなどに忙殺されている市長に、警察からの連絡で銀行強盗で拘束された男が面会を求めている、と。ただでさえ忙しい中、銀行強盗に会う理由などないと渋る市長を説得し、留置所を訪れるが、男は消え去っていた。床は銀行と同じくダスト状態。
役所に戻った市長、面会を求める男が市長室に来ている、と。なにゆえに、との市長の問いに対し、自分が銀行強盗であると告げる。驚いた市長は警察署長に連絡。署長も到着。
その男が言うには、自分は地下を掘り進む「船」を開発した科学者であり、その「船」は硬い岩盤も切り崩し、また、魚雷のようにターゲットを定めた岩盤を破壊することができる、と。論より証拠ということで、窓から見える半島の破壊を指示。目の前で半島が海の中に消え去ってゆく。その男は放射能汚染の被害者で、地底環境にしか住むことができず、現在地下に帝国をつくっており、そのために必要な100万ドルを要求する。
新しい人物の登場。軍を率いる将軍が100万ドルを持ち現れる。彼が言うには、大統領令で明日から発令される戒厳令下大統領を補佐することになっており、市長も自分の管理下として行動するようにと命令。100万ドルを要求した気の狂った科学者との交渉の最前線に立つと言う。そして、単に100万ドル渡すつもりはなく、対策として気の狂った科学者の開発した「船」を追尾し、破壊する、と。その位置を把握し、自信満々に気の狂った科学者と話はじめるが、「船」もすばやく位置を変更し追尾が不能との結論。結局は後数時間後に迫った予定地震発生想定前にスムーズに脱出することで話が終わる。
といったことなのだが、何のことかさっぱり。まず、地震発生と地球船の地殻破壊との関係がよくわからない。また、地下帝国をつくるために資金が必要であれば、勝手に銀行から持っていけばいいだろうし、なんのために手間をかけた要求をするのだろう。英語力と想像力のある方にお任せするしかなさそうな物語である。

2013年9月18日水曜日

CBS Radio Mystery Theater  [Identified Flying Objects]


メモの日時;1983年8月9日(火)
タイトル: [Identified Flying Objects]
Episode; 0800


街中の道路上に円盤型の乗り物が現れ、交通が大渋滞。運転している「男」を警官が逮捕し留置。しかし、発する言葉は"ヴォーイーアマナ"と意味不明な言葉を繰り返すのみ。
判事の取り調べ。国連でもあうまいし、各国のことばで応答するも通じない。車の登録番号もなく、身元もわからない状態にお手上げ。SIA(宇宙調査の政府機間)も、車体は地球に存在するような金属であり、宇宙からの飛行体とは必ずしも断定できない、といった有様。
結局逮捕された「男」は精神科医師のもとに。しかし、ここでも"ヴォーイーアマナ"を繰り返すのみで医師もウンザリ。そんなとき、医師の部屋を清掃に来た女性マリー。医師が帰った後,"ヴォーイーアマナ"を繰り返す男と意味不明ながらも仲良く過ごす。そしてマリーが帰宅し、夢にうなされながら意味不明な言葉を発する。
翌日マリーは「男」のもとに。と、会話ができるようになっていた。で、その男が語るには、自分はアイボラという惑星から来た王の息子であり、その目的は地球を征服すること、と。調査の結果地球の環境がアイボラに似ているのがその主因である。驚いたマリーは、言っても無駄だとの「男」の言葉に逆らって、医師や男を逮捕した警官、判事に「男」の地球征服の意図を知らせようとするが、誰一人聞く耳持たず。
どうしようもなくなったマリーは、「男」を憎からず思いながらも、地球征服の企てを防ぐには「男」を銃で殺すしかない。銃を出して「男」に迫ったとき、「男」は「咳込む」、また「くしゃみ」を繰り返す。このような状態が初体験の「男」は、マリーに聞くと、それは「病気」や環境の「変化」で起きるのだ、と説明する。
男はこういった初めて知ったキーワードをコンピュータに入力することに。その間、「男」はマリーを好きだと告白する。アイボラからのこの「男」は相手の思ってることを読み取る能力があり、マリーが自分のことを気にしていることがわかったからである。
「男」が言うには、自分は王の息子とは言うものも、出来がわるく誰からも相手にされていなかった。自分のことを気にかけてくれたのはマリーがはじめてである。この地球への調査も、誰でもできる簡単なミッションであり、いわば島流しといったものであり、成果は誰も期待していないと告白する。しかし、地球が惑星・アイボラの移住の地としては最適の地であるとの調査結果は、皆を見返すことになると告白する。
そしてアイボラに交信。地球が最適の地とのレポートをするが、アイボラからの応答はミッションを開始して5年にもなるので、「男」のレポートは幻想であると信じない。途方に暮れる「男」とマリーのもとに、医師が現れ、マリーの発した言葉を言語学者が分析し、でたらめではない「言語」であり、この男が宇宙からの生物と断定した、と。で身柄をSIAに引き渡すことになったと告げる。
この知らせを受けマリーと「男」はアイボラに共に戻ることを決心する。「男」は駐車場に保管されているアイボラからの飛行物体を50ドルの駐車料金を払って取戻し、帰国すると。本国にも自分のレポートを証明してくれるマリーという証拠をもって帰国すると連絡を終える。
そのとき、激しい咳き込み。コンピュータが告げるには、地球は汚染されており、アイボラの人には適していない環境となっているとの御託宣。帰っても馬鹿にされるだけと悩む「男」に、マリーは心配ない、と。「男」はダメ男であっても、その妻はスマートであるから悩むことなどなにもない、と。
未確認飛行物体ではなく「確認飛行物体」としたタイトルは、なるほど、衆人に確認されている飛行物体ということであろう。

2013年9月17日火曜日

CBS Radio Mystery Theater  [Legend of Phoenix Hill]



メモの日時;1983年8月8日(月)
タイトル: [Legend of Phoenix Hill
Episode; 0607



頃は20世紀初頭、アメリカの考古学者サミュエル・アーノルドが同じ学問を学ぶ息子・リーを連れて漢王朝の伝説の王女の発掘調査に中国に向かう。この息子は中国人。養子として考古学者夫妻に育てられる。母親も何の不満があるはわけではないのだが、何か捉えどころのなさを感じている。
出発の迫ったある日、息子はニューヨークに。そこでアヘン窟に誘われ、銅製の鏡を手にいれて戻る。息子によれば、その鏡の中に伝説の王女が現れ、長い間待ち焦がれていた自分を探し出して欲しいと言った、と話す。はじめは信じなかったアーノルドも、鏡に現れた王女を目にし、当初は気乗りしなかった息子の同行を認めることになった。
アメリカ大陸横断鉄道でサンフランシスコに。発掘調査の一員であるあるヒューバート・スターン博士は、息子の同行を止めるように求める。災いをもたらす、と。その博士の話のとおり、大陸横断鉄道列車は脱線事故。到着したサンフランシスコでは未曾有の大地震。忠告したスターン博士は地震で亡くなる。更に太平洋では巨大台風に見舞われ、船はやっとの事で香港に到着。
香港では当時香港を領有していた英国の担当官と発掘予定地の責任者である中国人が彼らを迎える。そして、彼らは事故や地震、台風で到着遅れたことを理由に、時期が悪いので発掘を中止するように要請する。納得しないアーノルドに告げた中国の責任者は、事故や地震、台風も実のところは息子のリーが元凶である、と。そのことは地震で亡くなったスターン博士も、リーが災いをもたらすと知らせてきていた、と告げる。
アーノルドはリーに、リーを調査団から外すことにする。リーは、自分は「過去」との繋ぎとして発掘には不可欠と主張するも、リーが参加すると発掘許可証が下りないと帰国の便の手配をすませ、嫌がるリーを帰国させる。
発掘が始まる。それらしき遺物は発掘されるものの、それは最近埋められたもののようであり、アーノルドは中国側が故意に発掘をミスリードしているとの疑念を深める。そんなとき、帰国したはずのリーが現れる。帰国便のチケットを売り、お金に変えて人夫を雇いここまで来たが、お金が底をつき、人夫に見捨てられ途方にくれて父親に助けを求めに来た、と。そして、王女の眠る地は中国側が示した所ではなく、その地は鏡に写る王女が教えてくれると。
何ゆえに中国の責任者が発掘を妨げるのか、との質問に、中国側の責任者が真実を示されるのを恐れている、とリーが語るには、中国の漢王朝の王女は満州の王との結婚が取り決められていたのだが、王女はとある武官と恋に陥り結婚。それに怒った満州の王が2人を殺害したとのことだが、実際は結婚し逃げようとする二人を見つけ、王女に自分と結婚しなければ武官を殺すと結婚を迫り、王女は自己の尊厳を失いながらも武官を助ける。天国と地獄でいつの日か相見ることを約して二人は引き離された。
そしてリーはその武官の生まれかわりである、と告げる。数日後にせまる自分の誕生日に 二人はともに永遠の世界に旅立つのだ、と。そして中国側の責任者は満州の王の子孫であり、事実が掘り起こされることを恐れ、発掘を阻止しようとしたと話す
リーに導かれ王女の元に。数千年の眠りとは思えないような姿で保存されていたが、 共の旅立ちも手段がわからないためか、永遠の別れとなろうとしたとき、中国側の責任者が現れリーを銃で撃つ。それとともに、生きているように保存されていた王女もリーも消え去り、共に永遠の世界へと旅立ってゆく。

2013年9月15日日曜日

CBS Radio Mystery Theater  [The Man from Ultra]


メモの日時;1983年8月5日(金)
タイトル: [The Man from Ultra]
Episode; 0578


ジム・グラムの画廊にいつものようにソノ・ナキーラと呼ばれる男が現れ、贔屓の画家ジェフリー・へイルの作品を求める。しかし画商の返事は、新作は届いておらず、代わりに奇妙な1ドル札が送られてきた、と。画商に奥に連れて行かれ1ドル札を見ると、そこにはワシントンの肖像の替りにソノ・ナキーラが描かれていた。
会った記憶もない自分の肖像を描かれたことを怪訝に思い画商に訪ねると、贔屓の画家は精神病院に入っており、そこで日がな一日1ドル札にソノ・ナキーラの肖像を描いている、と。1ドル札はジェフリー・へイルの幼児時代の象徴であり、1ドル札を通じて幼児時代の空想の世界に入り込んでいるのだとの医師の見立て。
お気に入りの絵画がもう手に入らないことを嘆くソノ・ナキーラはジェフリー・へイルの病を治し、再び絵を描けるようにすると宣言する。そして画商のジム・グラムは精神病院に画家を訪ね、二人で話をすべく看守に遠慮してもらう。しばらくして、画家は「指示の通り」という言葉とともに画商を殴り倒し病院から逃亡。聞こえてくる「指示の通り」逃亡し、ある部屋に入るとそこにはソノ・ナキーラが待っていた。
ソノ・ナキーラは魔法使いの医師と名乗り、幼児の空想の世界に逃げ込んだ画家を現実の世界に直面できるようにすると告げる。話の中で画家はいつだったかこの「魔法使い」に会ったことがあると思い出すが、ソノ・ナキーラは、それは1年半前である、と。画家がジュディと呼ばれる彼女と楽しいひと時を過ごしていたとき、何気なく傍を通ったソノ・ナキーラの一瞬の瞳の中に、恐怖、空虚感を覚え、楽しいひと時が一瞬にして消え去り、画家の精神に異常をきたしたと判断する。
ソノ・ナキーラは画家を研究室に連れて行く。そこで画家は幼児時代から思い描いていた空想のすべてを追体験することになる。放射能の汚染で引き起こされた病気を治す新薬の開発、サーカスの一座、私立探偵、アフリカの地でのあれこれ、などなど、すべてを常にジュディという女性とともに体験する。
そして空想の世界から戻った画家に魔術師が話すには、このまま空想の世界に留まり精神病院に閉じ込められるか、厳しい現実の世界に戻るかとの選択を迫る。それも10秒以内に、と。幼児時代から成長するには決断が避けられない。決断こそが成長の証であると説明する。
ソノ・ナキーラは自分の正体はウルトラという惑星から来た者だと名乗る。ウルトラでの生活に耐えられず。この地球に骨休みに送られて来たのだ、と。そして、ジュディと画家のデートの時に、通りかかった自分の何気ない眼差しで画家の純粋な精神を崩したことを告白する。そのこともあり、画家の天才である絵画を再び描いて欲しいとの希望もあり、画家の成長を手助けにきた、と。それにともなう代償は画家が年相応に老けることであり、それが嫌なら精神病院に戻り「幼児」のままで一生過ごすしかないと伝える。
画家は困難な現実世界に戻る決断をする。ソノ・ナキーラに導かれドアを開けると、そこには恋人のジュディが待っていた。二人の話が始まるが、画家はふたりの愛が信じられないと躊躇する。決断を避ける画家にソノ・ナキーラはその躊躇の底には空虚さがあるのだろうが、それはジュディの愛で埋められる、と。こういった現実から逃避をしないで直面しなさい、と。ソノ・ナキーラが自分の惑星社会ウルトラで我慢できなかった原因は、ウルトラには愛が無かったことだと告白する。
そして躊躇しながらも画家が下した決断は夢の世界に逃避しないで現実に直面することであった。

2013年9月14日土曜日

CBS Radio Mystery Theater  [Somebody stop me!]


メモの日時;1983年8月4日(木
タイトル: [Somebody stop me!]
Episode; 0540


主人公は警察に努める事務官バート。醜い容姿のために女性に避けられており、それが母親の心配の種でもある。今からデートとの言葉に一瞬喜ぶも、その相手が警察の殺人課に勤務するチャーリー・スミスと知って落胆。
そしてバートが外出する際に話題になったのは、彼の部屋に飾られている女性の写真。この女性グロリアはナイフで刺殺されたとのニュースが流れており母親は心配するも、単なる知り合いとバートは一蹴。
外出したバートは同僚のチャーリー・スミスと食事。そこに同席していたのがアネッサ・ローズ。アネッサと付き合っているとチャーリー・スミスではるが、バートに彼女をデートに誘うよう勧める。チャーリーが店を出た後、バートは意を決してアネッサにデートに誘うが、すげなく断られてしまう。
自宅に戻ったバートは部屋にアネッサの写真を飾る。そして、バートは勤務を終えたアネッサを家まで送ろうと申し出るが、キッパリと断られる。醜い故にと面と向かって罵倒されたバートはアネッサを刺殺する。“醜い顔を二度と見ないですむように”、と。翌日、アネッサ刺殺のニュース。母親は今度も部屋に飾られていた写真が刺殺されたことを心配するが、バートは意に反さない。
バートは外出し、同僚のチャーリー・スミスと会う。ふたりは殺された二人の女性の話になり、バートは殺されたふたりには共通点があり、彼女達のボーイフレンドが怪しいのでは、などと話すと以外にもチャーリー・スミスが動揺。実はこの女性たちはチャーリー・スミスの不倫の相手であった。
結婚もし、3人の子供をもうけたチャーリー・スミスであるが、殺人といった過酷な仕事からの癒しを求め二人と関係をもったのだが、ふたりは関係をチャーリー・スミスの妻に知らせると脅迫されていたと告白する。
ふたりは席を変え、とある酒場に。そこで現れたのがモード・リジンスキーという女性。彼女はハンサムなチャーリー・スミスに一目ぼれするが、チャーリー・スミスはすぐに店をでてしまい、ビールをもってきたモードは落胆するが、バートは眼中に無かった。
バートの部屋に今度はモード・リジンスキーの写真が飾られている。バートの母親は、モードが殺された二人の女性と同じ運命を辿らないことを祈る。
バートはモードの店に出向きデートに誘うが、断られてしまう。自宅に戻り眠ったバードは悪夢にうなされ、母親に写真を飾った女性二人を殺したと告白するが、母親は信じたくないと聞く耳をもたない。
バートはモードの部屋に出向く。しかし、自分のことをまったく覚えていないことに怒り、絞め殺してしまう。翌日バートの自宅で母親はモード・リジンスキー刺殺のニュースを聞く。バートは自分が殺したと話すが、母親は聞こうとしない。
翌日警察署でチャーリーは女性3人を殺害したのは自分だとバートに告白する。心理治療を受けているチャーリーは自分が殺したと思い込んでしまったのだろう。それを聞いたバートは3人を殺したのは自分だと白状するが、チャーリーはそれが友情故のことであると取り合わない。ふたりは酒場にでかけそこでドリーンという女性に出合う。
バートの部屋には今度はドリーンの写真が飾られる。そんなとき、ニュースでチャーリー・スミスが自殺したとのニュース。グロリア、アネッサ、モードの3人を殺したとの遺書を残していた。自分が犯人であると主張する息子のバートに対し、このニュースで事を納めようとした母親ではあるが、その後にドリーン殺害のニュースが流れるにおよび、バートの懇願を受け警察に連絡をとることになる。

2013年9月12日木曜日

CBS Radio Mystery Theater  [A Question of Identity]


メモの日時;1983年8月3日(水)
タイトル: [A Question of Identity]
Episode; 0731



身元(identity)を証明するすべてのものを奪われ、宝石泥棒の犯罪のプロットに巻き込まれた男の話。
ニューヨークの宝石商で働く主人公ポール・チェイパン。商売が上手くいかずボスであるモルクに呼び出され、てっきりクビを宣告されると思いきや、1000個ほどの原石を見せられ、アムステルダムの研摩士の元に届け商売の交渉をするように,との話し。
ボスによれば、税関の書類も準備済み。ホテルも決めており、そこのマネジャーのハンス・コペル、コンシエルジュのバナー・グルーにも話しを通してあるので、直ぐに出発し、夕刻の6時頃チェックインすればいい、とのこと。
指定された6時にホテルに到着。コンシエルジュのバナーがすべてを差配。宝石の入ったアタッシュケースをホテルの金庫に入れ821号室に。不思議な事にコンシエルジュのバナーはマネジャーのコペル氏とポール・チェイパンの接触を遮ろうとする。部屋に入るとメードのヒルダがマネジャーのコペル氏からのwelcome drink。8時に夕食の予約をし、ヒルダにすすめられるままワインを飲む。
翌朝、マネジャーのコペル氏がコンシエルジュのバナーにポール・チェイパンの様子を聞くと、すでにチェックアウトとのこと。コペル氏は不可解な様子。その時コンシエルジュのバナーにポール・チェイパンから連絡。夕食が遅れる、と。もう朝だと伝えると驚くチェイパン。それ以上のポールの驚きは、コンシエルジュのバナーが自分のことを、エドマー・モリスと呼び、部屋も822号であり、821号のポール・チェイパンはすでに宝石一杯のアタッシュケースを受け取り、チェックアウトしているとのこと。
驚愕のポールに対応すべくマネジャーのコペルが822号に向かい、事情を聞くが、身元(identity)を証明するものがなにもなく警察に留置される。で、アメリカ領事館のアダムス氏の登場。事情を聴き、罠にはめられたと判断する。容疑者はコンシエルジュのバナーとメードのヒルダ。そしてFBIに照会の結果エドマーモ・モリスは国際的な宝石泥棒と判明。人相など罠に嵌められたエドマー・モリスと仕立て上げられたポールとは似ても似つかぬ人物であったことは言うまでもない。
そして新たな容疑者登場。それは突然ニューヨークからアムスゲルダムに現れた宝石商モルク氏。領事館のアダムスは、時間的にみてモルク氏が知るはずのない宝石盗難のことを知っていることに疑念を抱き、モルク氏を監視。結局モルク氏がエドマー・モリスのもとを訪ね、分け前のことで諍いを起こすも、当初の取り分より1万ドル少ない4万ドルで手打ちし、部屋を出たところで御用となる。宝石泥棒として悪名高いエドマー・モリスは、素人と組んだことに後悔し、話しが終わる。

2013年9月6日金曜日

CBS Radio Mystery Theater  [Dialogue with Death]


メモの日時;1983年8月2日(火)
タイトル: [Dialogue with Death]
Episode; 0662

話は主人公ジョージと家政婦ハンナの対話の形で展開する。
解剖学の講師として働くため、数年ぶりに実家に戻ってきた主人公ジョージ。駅に迎えにきた知人の娘ジェニーが見違えるように美しい女性になっていることに心ときめく。ジェニーの両親は10年前に火事で亡くなり、亡くなった両親に代わってジョージの父親が面倒をみているようである。
彼女と共に自宅へと向かう道すがら、彼女の奇妙な言動に気づく主人公。既に亡くなった愛馬を今でも生きているように話す。ジョージの父親もそのことはわかっているようだが、そのことをジェニーに指摘することなく静観するようにとジョージに告げる。
日々が過ぎ、ジョージはジェニーに結婚を申し込む。するとまたしても彼女の不可解な行動。ジェニーは母と父に承諾をもらわなければと、ジョージに告げる。ジョージは父親にそのことを話すと、ジェニーの心はこの世とあの世を、振り子のように行き来している、と。自宅が焼け落ちる時、窓から助け求めて叫ぶ母の姿を見ており、その時以来、生と死の世界の狭間をデリケートなバランスで生きているとのだ、と。そして、驚いたことに、それを黙って受け入れなければ、お前を殺すと父は銃を向ける。結局冷静さを取り戻した父は、ジョージに謝り、銃の受け取りを渋るジョージに銃を手渡す。何故に父はそれほどジェニーを受け入れようとするのか、との問いに家政婦のハンナは、父はそれほどまでジェニーを愛しているのだと言う。
結婚式も真近に迫り、結婚式の衣装についてもジェニーは母と相談すると言った行動をとる。意を決したジョージは父の忠告を無視し、ジェニーを両親が眠る墓に連れて行き、両親の死の事実をジェニーに突きつける。その結果は最悪の事態に。ジェニーはサマーハウスに火をつけ亡くなってしまう。ジェニーの死に引き続き、その彼女を追うようにジョージの父親も亡くなる。父親の死はジェニーのいる世界で共に過ごしたいという父親の望みであると信じるジョージは、それを許すことができず、父親に先んじてジェニーと共に過ごしたいとの思いから、父親から預かっていた銃で自らの命を絶つ。
ということで、家政婦とジョージの会話は、あの世のジョージとこの世の家政婦ハンナの会話であった。そして、たまに現れ話をしたいとハンナに告げて話を終える。

2013年9月5日木曜日

CBS Radio Mystery Theater  [A Tale of Two Worlds]


メモの日時;1983年8月1日(月)
タイトル: [A Tale of Two Worlds]
Episode; 0738



主人公は連続ドラマに7歳から20歳に至るまで13年間出演を続け、現実の人生とドラマで演じてきたフィクションの人生の境目が渾然一体となった青年に起きた摩訶不思議な物語。
ドラマで義理の父親に殺されかけた青年。当初のプロットでは、ここで奇跡的に助かるはずであったのだが、1年前に就任したプロデューサーの意向で、ここで死んでしまうことになる。そんな話を前もって知らされていなかった青年は、ドラマでの「死」を現実の「死」を同一視する。子供の頃からドラマと共に人生を送ってきた青年には現実世界とフィクションが渾然一体となってしまっていた。
ディレクターは契約期間終了前での「降番」であり、出演料は期間中貰えるのだから、ゆっくり別のドラマ出演の機会を探したら、などとアドバイスするが、そんな話が青年に通じるわけもなく、青年はプロデューサーに詰め寄り、自分を殺さないで、と訴える。しかし、ドラマでは彼の葬儀までプロットが出来上がっていると、その願いを冷たく突き放したプロデューサーに青年は怒り、その態度にプロデューサーは恐怖を覚えるようになる。
撮影現場での事故にも青年の殺意と恐怖を感じるプロデューサーは、警察に青年の逮捕 を望むが、証拠がなければ逮捕できない、と。仕方なくプロデューサーは「注意」してもらうことを依頼する。
一方で青年の母親役の共演者は、青年の気持ちも共有し、またテレビ番組を見た視聴者もこの場面で青年が消え去ることを望んでいない、といったアンケートの後押しもあり、ディレクターにプロットを変更し撮り直しを願う。余分の予算に渋るディレクターを説き伏せ、プロデューサーに相談することなく、脚本家にプロットの書き換えを承諾してもらう。
で、変更し、最新の医療設備で青年を「生かす」プロットのフィルムチェックの場にプロデューサーが現れ、変更に怒る。が、そのフィルムの中で、重体で横たわる青年の場面に、窓に青年が映るとプロデューサーが怯える。ディレクターも共演者もそんなものは見えない、といった話をしている時に警察からプロデューサーに電話が入る。
電話の内容は、青年が自動車事故に遭った、と。そして危篤状態であったが、奇跡的に回復したと告げる。その奇跡が起きた時刻は、プロットの書き直しで、青年が「生き返る」ことになった時刻と同じ午後5時25分であった。

2013年9月4日水曜日

CBS Radio Mystery Theater  [The Aurora Group]


メモの日時;1983年7月29日(金)
タイトル: [The Aurora Group]
Episode; 0597


主人公は平凡で落ち着いた日々を送っているザッカリー・テーラー・エバーハート。その彼に不可思議な出来事が引き続いて起こる。最初の出来事はポケットに入っていた25セント硬貨。日付が1986年と未来の日付となっている。続いて起きたのは新調の服についたコーヒーの染み。その染みは数年を経た古いものであり、新品の服につくことはない。更に、帰宅し妻エマの姿を見ると、頭髪が白髪。顔も老けている。驚いてエマに伝え、鏡で確認するがその時には既に元の彼女に戻っていた。妻のエマは疲れているからだろう、と。
それからしばらく経ったある日、エバーハートが帰宅し解雇されたことを妻に伝える。驚く妻に彼が言うには、自分の働く会社がシカゴにあるオーロラグループという企業に買収され、再編に際し彼の所属する部門が閉鎖されたとのことである。人生を狂わされたオーロラグループに怒りを感じるも、新たな職場を探し、条件は良くないが職に就く。妻のエマも古美術店に職を求め働くことなる。
新たな職場で働き始めたエバーハートはコーヒー店でコーヒーをこぼされたことをきっかけにある女性ステラと知り合い、自分に起こる不可思議な出来事を理解してくれない妻への不満もあり不倫関係に陥る。
そして、またしても不可思議な出来事。妻の古美術店にあった短剣の「説明書き」のタグがエバーハートには「証拠品1」と見えると妻に伝える。「証拠品1」とは殺人事件の犯行の証拠品として法廷に提出されるものである。妻は医師に予約をとり診察をしてもらうが、そこでも不可思議な出来事。医師が髭をのばしている姿が見え、医師に聞くと、これから髭をのばそうとしているのだ、と驚く。また、診察のとき、妻殺しで裁かれるエバーハートの法廷に証人として出廷し、エバーハートの精神状態を証言する医師の姿を目にする。
医師には今までに起こった不可思議な出来事、「未来が見える」と説明するも信じてもらえず、不倫関係の彼女との関連で妻を殺すことを夢想しているのだ、と。しかし、この未来が「現出」する出来事に、このままでは妻を殺すことになるとエバーハートは妻のエマにも愛人のステラにも告げず出奔。
それから数年を過ぎたある日、エバーハートがカレンダーを見ると1986年の7月。この時期になって、妻を殺す気持ちがないことに安心し住んでいた街に戻る。最初に訪れたステラの元で知らされたのが妻エマの現状。エマは務めた古美術店で実績を挙げ、その親会社であるオーロラグループの副社長となっていた。
驚いたエバーハートは25セント硬貨をステラから借り電話するも通じない。そして直接エマのもとに訪れ、自分の人生を狂わしたオーロラグループの副社長となっていたエマを短剣で殺害する。エバーハートの体験した出来事がすべてそのとおりになってしまったわけである。

2013年9月3日火曜日

CBS Radio Mystery Theater  [Death Is Blue]


メモの日時;1983年7月28日(木)
タイトル: [Death Is Blue]
Episode; 0626


女性私立探偵 ジュリア・ホフマンのもとに男が現れる。名前はエドワード・バスカム。彼は妹マチルダの結婚相手の調査を依頼する。見栄えも良くなく40歳にもなる妹に近づき、結婚しようとするその男ダローの目的は妹の財産目当てである、と。そして、その証拠を見つけ、結婚を断念させたいと話す。
調査を開始すると直ぐに結婚相手の男ダローは前科があるのがわかる。私立探偵のジュリアはそのことをマチルダに告げるが、そのことは知っていた、と。始めて掴んだ幸せである結婚を諦める気持ちはない。更に調査を進めると、ダローには愛人があり、金騙し取った後はヨーロッパに高跳びの予定。更にダローは消費者金融業者に多額の借金があり、借金の取り立て人に追われていることもわかる。
このような事実を掴んだ私立探偵のジュリアが依頼主の男エドワード・バスカムに告げたアドバイスは、ビジネスに必要とマチルダから騙し取る10万ドルはおとなしく渡し、行方を眩ませてもらうのが最良の策、と。納得できない依頼主バスカムにジュリアは、その男ダローは危険な男であり、事件に巻き込まれない最善の策は、お金を渡して消えてもらうことだと、強く主張する。
その面談の後、アマンダからジュリアに喜びの電話。ダローにお金を渡すことができるようになった、と。アマンダは、彼は変わったと告げる。 しかし、それから5日後、地方検事長からアマンダが殺された、との電話。連絡が取れないアマンダを心配し様子を見にきたアマンダの兄が、争った形跡のある部屋に残された血痕と封筒から消えた10万ドルなどから事件として通報。
死体は見つかってはいないが、状況から、消えたダローを殺人犯と見なす。隣の夫人の聞き取り調査によれば、前日の夜明け、クルーザーに大きな荷物を運ぶ人影を見たと告げる。 アマンダを最後に見たのは5日前。ダローは彼女の兄バスカムが駆けつけた日の朝に、小雨の中を歩くダローを目撃した、と。要は、アマンダは金曜日まで、ダローは週一杯生きていた、ということになる。
アマンダの兄バスカムには、本当に10万ドル渡すよう伝えたのか、と疑念を呈する。この兄もお金に困っており、アマンダを殺害する動機はあると告げる。ダローの愛人のもとも訪ねるがダローの行方は知らないよう。彼女の話ではダローは借金取りに殺されたのではないかと話す。地方検事長は、アマンダはダローに殺害され、ダローは借金取りに殺害された、との見解。しかし私立探偵のジュリアは疑問を抱き地方検事長の許可を得て、犯行現場の調査続行。現場に訪れると隣家の夫人がゴミ箱の傍でゴミの収集がなく溜まったゴミに当惑。が、そのゴミの中に残った二つのアイテムをもとに、ジュリアは事件解明の糸口を得る。そのアイテムとはハンカチとメークアップの道具であった。
ジュリアがアマンダの兄に述べた推理は、アマンダがダローを殺害した、と。その理由は推論の域を出ないが、騙されたことに怒った故か、お金を渡すのを拒否し争いになった末の出来事か、ともあれダローを殺害。助けを求め兄に連絡。到着した兄は妹を救うため工作。彼女にダローの服を着せ、隣家の夫人に目撃させる。メークアップの道具はアマンダの顔の痣を消し、彼女とわからなくするため。
ハンカチやメークアップの道具をゴミ箱に棄て、本来なら既に持ち去られているはずではあったのが、この3週間ゴミ収集者のストライキで、ゴミがすべて残っており発見されたのである。
しかし、これはすべて彼女の推理。結局事件はダローがアマンダを殺害した、ということで幕を閉じるが、ジュリアは兄のバスカムに、今後一生、彼女アマンダを隠し守り通すことになるのでは、と告げ物語は終わる。

2013年9月2日月曜日

CBS Radio Mystery Theater  [Mayerling Revisited]


メモの日時;1983年7月27日(水)
タイトル: [Mayerling Revisited]
Episode; 0648


タイトルのMyerlingとはオーストリアの首都ウイーン郊外の街。この街の名はオーストリア・ハンガリー帝国の皇太子ルドルフと男爵令嬢マリー・ヴェッセラが不可解な情死を遂げたマイアリング事件で知られる。マイアリング事件とは、すでに妻子のあるルドルフ皇太子がマリー・ヴェッセラとの結婚を父であり、強圧的なオーストリア・ハンガリー帝国の国王フランツ・ジョーゼフに拒否され、それを悲観してマリー・ヴェッセラと共に死を選んだ事件ではあるが、真相は未だ解明されていない。一説には自由主義思想に傾倒したルドルフ皇太子は暗殺されたとも言われる。この物語は、マイアリング事件をベースに展開する。
事件の起きた1世紀後のマイアリングでの物語。アメリカ人の若き女性キティ・スコットはオーストリアで出会った青年デイビットと恋に陥る。デイビットは財閥の御曹司、キティは普通の家庭に生まれた教師。二人の結婚に対し、デイビットの父親はそれを拒否。キティはふたりの関係とルドルフ皇太子とマリーの関係を重ね合わせる。強権的な皇帝と財閥のオーナー、親の操り人形と自嘲する皇太子と父親と抗する気持ちの弱いデイビット。皇太子とマリーが知り合って情死を遂げるまで3か月、キティとデイビットが知り合って今に至る期間とも一致する。
そうするうちに、キティはルドルフ皇太子とマリー・ヴェッセラの「声」を聴くようになる。また、その姿さえも「見る」ようにもなってゆく。キティはそのことを、実現できなかった二人の人生を全うできるようにとのメッセージとも考えるようになる。
ある日デイビットの父親からの面会の電報。時刻は3時、キティひとりと話をしたいと。このことも、ルドルフ皇太子が父の王に独り呼びだされ、結婚を拒否された時刻と一致する。で、キティの面談もルドルフ皇太子が父との面会の直前、母親から優しく接されたと同じく、デイビットとの母親から優しくも、実業家としてその後に待ち受けるデイビットとの厳しい人生を示され、そしてその後現れた父親からの強圧的な「拒否」で終わる。
嘆くキティ。マイアリング事件では、すべてを失うことを恐れたルドルフは死を選ぶが(ブルガリア王国との何らかの関係に一縷の望みを抱いていたようだが、十分に聞き取れなかった)、この物語はデイビットが明日キティと結婚するとの強い決意で話を終える。自分の意思を放棄したルドルフ皇太子とは異なり、キティの「見聞き」したルドルフ皇太子とマリー・ヴェッセラの行動は、キティではなく自分に示されたメッセージとしてデイビットは自分の意思である「結婚」を貫く。そのことが、ルドルフ皇太子とマリー・ヴェッセラが全うできなかった人生を遂げるべく、デイビットとキティに託したものであった。

2013年8月31日土曜日

CBS Radio Mystery Theater  [Ward Six]


メモの日時;1983年7月26 日(火)
タイトル: [Ward Six]
Episode; 0930


アントン・プーシキンの作品を脚色したもの。
話は20年に渡り家政婦ダリューシュカが仕えた医者に起きた「不条理」な出来事を回想する形で展開する。20年ほど前、市長に連れられ医者アンドレ・エフィミッチが彼女の前に現れる。新任の院長として使命に燃えるアンドレ。市長は病院を案内するに際し、裏手にある病棟へ彼を連れて行く。そこは精神を病んだ患者を収容している病棟。第六病棟と呼ばれている。監視人のニキータは粗野で、病棟も不潔で暗く、5名の患者が逃げないように、まるで牢獄の如き建屋。改善を指示するも、実行されることもない。
当初改革の意気込みも強く懸命に働くアンドレも、改善への支援もなく、押し寄せる患者を捌くだけの日々に倦みはじめる。地域での知的会話は望むべくもない日々で、唯一の会話は郵便局長であるミハエルとの交流。そんな同じ繰り返しの日々が延々と続く。その間、医者としての情熱も薄れ、医者としての務めもおろそかになり、読書に浸る日々となる。
数年前(院長に就任して17年ほど)、市長が訪れ、予算がついた、と。改善の機会と喜ぶアンドレに市長は、その予算は新しい医師の採用に充てたと告げる。失意のアンドレ。そこに現れた新任医者ハボルト。その立ち居振る舞いに失望したアンドレは打ち拉がれ、医者としての情熱は完全に消え去る。
それから数ヶ月たった頃、ある噂がひろまる。それはアンドレがしばしば第六病棟に姿を現すようになった、とのこと。1日に3回も訪れることもある、という。家政婦のダリューシュカの記憶によれば、乞食のモーセイカを見かけその後を追いかけ第六病棟に行ったとき、新しく入所した患者イワン・ドミートリッチに興味を覚え、頻繁に第六病棟に行くようになった、と。この病院に来て20年、始めて知的会話ができる人物に会ったとのことである。
それからしばらくして市長からの呼び出し。アンドレが出向くと、市長の他に医者のハボルトその他にも人も同席。あれこれ質問するも、どうもアンドレの精神状態を調べる会合のようであった。その呼び出しの後、今までにもまして無為の日々。しばらくしてその会合の出席者のひとりが現れ、院長辞任を勧告される。郵便局長のミハエルも心配し、休養を勧め、共に旅に出る。
元軍人であったミハエルの赴任先であったワルシャワを訪れ、そこで賭け事で負け込んだミハエルに金を貸すことにより、友人関係がギクシャクするも、帰国。家に戻るとそこの主人としてハバトフが迎える。アンドレが旅に出ている間にアンドレに替わり院長に就任していたのだ。失意のアンドレ。椅子に静かに座り、20年もの間訪れることもなかった教会に行く以外は、六号病棟のイワンのもとに出向く。イワンからも独りにしてくれと、怒られる始末。そんな日々を心配しアンドレを見舞に来たミハエルとハバトフにも、20年間一度も大声を出したこともなかったアンドレが、出ていけ、と大声で怒鳴る。
その失礼を謝りにミハエルを訪れると、病気なのだから適切な治療を受けろ、とのアドバイス。また、ハバトフのもとを訪れると、一緒に患者を診てほしいとのこと。連れていかれた先は六号病棟。そこで衣服の着替えを求められ、それに応じて患者の衣服に着替える。それを見た六号病棟の収容者であるイワン・ドミートリッチは大笑い。言葉巧みに患者として収容されたことがわからないのはアンドレただ一人。ドアを開けろと叫ぶアンドレは監視人のニキータに殴られる始末。そしてその翌日、アンドレはなくなる。葬式に参列したのは家政婦のダリューシュカと郵便局長のミハエルのふたりだけであった。

2013年8月30日金曜日

CBS Radio Mystery Theater [The Adventure of the Red-Headed League]


メモの日時;1983年7月25 日(月)
タイトル: [The Adventure of the Red-Headed League]
Episode; 0641


コナンドイルの「赤毛連盟」を脚色した作品。
シャーロックホームズとワトソンの もとに一人の男が現れる。例によって、その姿から、体力を使う仕事に従事したことがあるとか、中国に行ったことがある、といった人物の素性をひとくさり推論し、驚く男におもむろに、さて相談の趣は、と切り出す。
その男ジャビス・ウイルソン、自分が巻き込まれた奇妙な事件を話し出す。ロンドン市内でタバコ店を営んでいるのだが、ある日、赤毛の成人男性であれば、些細な仕事で高給を貰えるという「赤毛連盟」と言う団体の新聞広告に応募し運良く合格したのだが、突然その団体が消え去り、途方に暮れている、と。興味をもったホームズが、より詳しい説明を求めると、その新聞広告の情報は、つい最近雇用したビンセント・ポーターズという男が教えてくれた、と。よく働き、唯一の趣味は写真、ということで店の地下室に篭り現像に勤しむと言うその男がもたらした広告を読むと、アメリカの篤志家の基金で創設したその団体は、赤毛の人達をサポートするのが使命。その会員に空きが出たので希望者は市内ダンカンロスで面接する、と。
タバコ店の主人はビンセント・ポーターズの強いアドバイスもあり彼と一緒に面接に。面接官には独身者であるタバコ店の主人は赤毛の子孫繁栄という意味合いでは不利ではあるが、あまりの見事な赤毛故とのことで会員資格得る。そして、些細な仕事で高給、という内容を尋ねると、「大英帝国百科事典」を書写することで週4ポンドを貰える。拘束時間は午前10時から午後2時まで。その間部屋を一瞬でも離れると即資格を失うとのこと。拘束時間に困るタバコ店の主人に雇い人のビンセント・ポーターズが助け舟。その間は自分に任せてくれ、と。
そして働き始めて数週間(8週間)後、突然部屋が閉じられる。驚いて家主に赤毛連盟の部屋について聞いても、部屋はチャールズ・モーレスという人物に貸しており、赤毛連盟などは知らない、と。その人物も引っ越したとのことで引っ越し先に出向くもそこには工場があるだけであった。雇い人のビンセント・ポーターズに話しても、そのうちに連絡がありますよ、と至って呑気。
この奇妙な事件に興味を覚えたホームズは調査というか推論開始。恋人ができ結婚も考えてる、などと話しに来たタバコ店の主人には、本日は金曜日だが月曜日には解決する、と告げる。しばし椅子に座り黙考。そしておもむろにタバコ店の周囲を見に行く。タバコ店の傍にはマックファーレンブラザーズ建築事務所の建物や、シティアンドサバーバン銀行に支店などがある。
そのとき、マックファーレンブラザーズ建築事務所にスコットランドヤードのジョーンズ警部。訳を尋ねると、数週間前に、このビルに泥棒が入り、金庫を開けるも、何も取らずに引き上げた、とか。如何にもプロの泥棒の手口なので怪訝な様子。その話し後タバコ店を訪れ、現れた雇い人のビンセンスポーターズに道を尋ねる。その応対により彼がスマートな男であることを見抜く。さらに、彼のズボンの膝の部分を観察したのだと、ワトソンに告げる。
ベーカリーストリートの部屋に戻り再び黙考。地図を広げ、新聞の金融欄に目を通す。そうした時、タバコ店の主人が現れ、赤毛連盟から連絡があり、サリー(ロンドン郊外?)で話しがある、と。それを聞いたホームズは解決に向けてのアクションを起こす。
タバコ店の主人がサリーに出向く日、シティアンドサバーバン銀行の支店にスコットランドヤードのジョーンズ警部と銀行の頭取であるメリーウエザーとともにホームズの姿。27年間欠かしたことのないポーカーゲームを欠席することになり少々ご機嫌斜めの頭取に対し、ホームズは今夜もっと面白いゲームが開かれる、と。それは、新聞に報じられたこの銀行あるナポレオン金貨3万枚を狙った強盗。侵入方法は地下に掘られたトンネル。雇い人のビンセント・ポーターズはその首謀者であり、タバコ店から銀行までのトンネルを掘るため、赤毛連盟などという団体をでっち上げ、トンネルを掘るためタバコ店の主人を店から外出させるように仕組んだ。トンネルを掘っているという証拠は、ビンセント・ポーターズと話した時、彼のズボンの膝の汚れの様子で確信したようである。また、マックファーレンブラザーズ建築事務所の一見不首尾の泥棒は、シティアンドサバーバン銀行の支店を設計したその建築事務所に入り、銀行の設計図を確認するための用意周到な企みであった、と。
犯行の日を確信したのは、タバコ店の主人をサリーに呼び出したため。彼の不在の間にタバコ店から銀行までトンネルを通って侵入しようとしているのだ。ワトソンにはサリーから戻ったタバコ店の主人が自宅に戻って事件に巻き込まれないように駅で出迎えホームズの部屋に。そして地下の金庫で待つホームズ達のもとに地下から現れたビンセント・ポーターズとその仲間(赤毛連盟の面接官)を一網打尽。事件は大団円となる。

2013年8月29日木曜日

CBS Radio Mystery Theater [Bring Back My Body]


メモの日時;1983年7月22 日(金)
タイトル: [Bring Back My Body]
Episode; 1346


大手エンジニアリング会社のデザイナーであるタバサ・ライデンが精神分析医のもとに訪れ、治療を受けることから話ははじまる。すぐに直接的な治療を要求する彼女に対し、医師は彼女の名前の由来から聞き始める。
タバサの名前は19世紀に書かれた小説のヒロインの名前をタバサの母親が名付けたとのこと。母親は大変ロマンティックな性格で、また、開放的な人柄であったので、父親とうまくいかず、二人の間にはいつも諍いがあった、と。そして、タバサはこのような家族を嫌っていたと話す。
彼女の話を聞いた後、医師は彼女の症状を診察しはじめるのだが、彼女が抱える問題というのは、時折、彼女自身が何者かに占有され、乗っ取られ、ついにはスペンサー・ウッドロードという男を殺したくなる、ということである、と。彼女は、この何者か、エイリアンを取り除いて欲しいと医師に頼む。
しばらくしてタバサから電話があり、また症状が出始めた、と。寒く、凍えそうになり、痛みが始まり、次第に自分をコントロールできなくなり、部屋がぐるぐる廻り始めた、と言い電話が切れる。医師は急いで彼女のもとに駆けつけるが、タバサはどこにもいない。外に出て、通りがかりの警官にタバサのことを聞いていると、突然窓ガラスが割れる音。駆けつけてみると、アンティックショップの窓が破られ、血や衣服の切れ端が引っ掛かっていた。
タバサの部屋に戻ると、彼女はそこにいたのだが、医師のことがわからず、祖父と思い込み、彼に銃を突きつけ退室を命じる始末。正気に戻った彼女は何も覚えておらず、腕から血が流れていることもあり、アンティックショップを襲ったのは彼女に間違いない(注;FENの臨時ニュースが入り、銃の在処の箇所不明)。先ほどの店を訪れると、まだ十分使えるアンティック銃がなくなっていた。
彼女の問題を解く鍵は、タバサという本にあると確信した医師は、町の古本屋を訪ね、女主人のミス・ダンストンに『タバサ』という、19世紀に出版された本はないかと尋ねる。勿論在庫があるはずもなく、店の奥の埃まみれのカタログを引っ張りだし、その本が出版されたことは確認できたが、手に入らないことがわかった。医師は女主人にタバサの母親のことを尋ねると、よく覚えているとここと。お得意様であったのだが、不幸にも火災で焼死したこと、そして娘だけが助け出された事を話した。
医師はタバサに火災のことを尋ねる。彼女は自分のせいではない、と言うも、結局は自分の地下の実験室からの出火が原因であることがわかる。そうしていると、古本屋の女主人から医師に電話があり、本の『タバサ』のことで思いだしたことがある、と。スペンサー・ウッドロードとは、小説の中でタバサとの結婚の約束を破り、金持ちの女性との結婚のため、邪魔になったタバサを殺した男である、と述べる。
ここに至り、医師は大体の解決法を得る。この町に住むスペンサー・ウッドロード氏を探すと、1名コンピューター・プログラマーの男性が見つかる。彼を訪れ、ある小説に登場したスペンサー・ウッドロードがタバサにした仕打ちの話をし、この「物語」を書き変えてくれるよう協力を要請する。
その書き変えた物語とは;タバサは自分を虜にした男が自分を裏切り、そして自分を殺した、という小説を母親から繰り返し聞かされ、彼女は全くロマンティックという性格を有しないこと、母親を嫌っていたことから、彼女の意識下にこの登場人物のスペンサーに復讐するため彼を殺そうとしているのであるから、これを書き変えるには、彼女が結婚を迫ったとき、形だけでいいので承諾して欲しいと医師が頼む。”Yes, I will marry you”と言って欲しい、と。そうすれば彼女を捉えている束縛が破れ、彼女は自由になる、と。

そんなとき電話があり、再び彼女がコントロールを失いはじめたので、医師は彼女のもとを訪れる。付き添いの看護婦を殴り倒し、気を失うまでにしている彼女を見つけ、銃も弾を抜いているので安全な状態ではあるので、スペンサーのもとに連れて行くと伝える。と、彼女は“素手でも殺す”という始末。スペンサーのもとに連れて行くと、“私の死体を乗り越えて彼女と結婚しようとも、そうはさせない”と言うが、スペンサーが“結婚します。I love you”という言葉を発するや、彼女は我に戻り、再び異常な状態に戻ることはなくなった。そして、彼スペンサーともうまくやってゆくことではありましょう。

2013年8月27日火曜日

CBS Radio Mystery Theater  [The Romance of Mary Oates]


メモの日時;1983年7月21 日(木)
タイトル: [The Romance of Mary Oates]
Episode; 1347


話はメアリー・オーツの殺人の場面から。彼女が気づいたとき、獄ではなく病院の分析医の診察を受けているのである。そして、そもそもの事件のはじまりから話してほしいとの医師の要請に応じてメアリーの話が始まる。
せっせと貯金し、父に贅沢と言われながらもミンクのコートを買い、職場であるPR会社に着ていくと、ボスは彼氏ができてプレゼントしてもらったと誤解する。丁度そのときコートを買った店からパーティ招待の電話があるのだが、それも彼氏からの電話と誤解されたことが、話を一層ややこしくするのである。
引っ込みのつかなくなった彼女はボスに彼氏の名前はバート。デートの約束があると話し、ボスはデートの後の一杯にPumpkin Patchがいい、と知らされる。
パーティでひとりぼっちでいると、ひとりの男が寄ってきたのだが、その名前は偶然バード。彼とダンスを楽しむ。
翌日バートから電話があり、セントラルパークでスケートをしよう、と。いつも日曜は父と映画に行くのだが、そこに行くが途中でいなくなる。先日のPumpkin Patchでも途中でいなくなる。こうして、劇場に行ったり、メアリーがいままで経験したことのないことを楽しむのである。
ある日、Pumpkin Patchでバードが話があるというので、てっきり結婚の話と思い喜ぶのだが、バートが言ったことは、ゲールという女性と結婚する、ということ。彼女はメリーと同じ頃知り合い、ゲールに恋をしてしまったと許しを乞う。メアリーは警察に行き、銃の許可証を貰い、別れ話のその日、彼を殺してしまった、と話す。
メアリーの話が終わり、父親に面会の許しを与え、彼にもバートの事を聞くが、彼はバートには会ったことがない、という。また、会社のベンショー氏も電話は会ったようだが、実際に会ったことはない、という。バーのジャックに会って話を聞くと、この3、4ヶ月、メアリーはバーには来ていたが、いつも一人で、独り言を喋り、自分で頷いていたと証言する。そして、事件の日、突然銃を取りだし鏡に向かって銃を発砲した、と。
結局、バードという人物ははじめから存在せず、メアリーがすべて一人で夢見、つくりあげた夢と現実が混在した夢見心地のお話であった。

2013年8月16日金曜日

CBS Radio Mystery Theater  [Escape to Prison]


メモの日時;1983年7月20日(水)
タイトル: [Escape to Prison ]
Episode; 1344



トムが空港で出発便を待っているとリズ(エリザベス・マーロー)が現れ、彼女の夫ウディ(ウッドロード・エルズワーズ・マーロー)は何処に居るの?手紙を渡さなければいけない、と聞かれる。驚いたトムは出発の遅れもかまわず彼女に、“彼は5年前に死んだのにどうしたの?”と応える。
彼女は納得するはずもなく、会社を訪れ秘書のローズにも夫の所在を尋ねる。ローズも驚き、リズにウディは5年前に死んだこと、会いたいのなら墓地に行けばいいと取り合わない。この国際的な香水会社の社長の座を同僚のテッド・バトラーと争い、その疲れから出たものだと、リズに休むようにと勧めるのである。
しかし、リズはあきらめることなく、今度は友人の女性ルイーズ・カールソンの家を訪れ、“私を騙して飛行機で出発するように見せかけ、ここにいるのは分かっているのだから、主人に会わせてほしい”と言う。そうこうしているとき、精神分析医が酒を飲みたいことにかこつけてリズの家を訪れる。主人がいないと困っていると友人から伝えられ様子を見に来た、と。リズを寝室に連れてゆき、夫の住んでいる様子がないこと、また墓石の銘を見せてリズに納得させようとする。しかしリズは、自分は陰謀に巻き込まれており、その黒幕は同僚のテッドである、と。同僚のテッドは自分の精神状態を混乱させ、社長になることを妨げているのだと主張する。
そして、とうとう、リズは警察に出向き、主人ウディの行方を探して欲しいて依頼する。そこで応対したのが、隊長補佐の男。偶然にも5年前の事件を担当した者であり、リズのあまりの訴えに調査し直す事を約束する。このことを知った分析医はこの件を警察が取り上げないようにと電話するが、何か掘り返されたくない事情でもあるのかと、逆に言動を慎むように忠告される。
ここで隊長補佐の男の調査が開始される。まずトムに会い、空港の事を質問する。調べてみると、トムとリズはウディと知り合う前の恋人同士。ウディが死んだ後、トムはリズに結婚を申し込んだが断られたとのことで殺人の動機がでてきた。秘書のローズもウディを殺害する動機があることもわかる。ルイーズも調査で、出発日にウディから渡されるはずであった手紙を結局入手できなかったことが分かる。陰謀の黒幕と見なされるテッドも、リズの社長就任に反対するのは、ウディはマーケティングには有能だが、会社経営に必要な財務・人事を知らないからである、といった事実が。
そして調査が進行したある日、隊長補佐はリズのもとを訪れ、ひとつの大きな疑問を解明しようとする。それは、トムとルイーズの証言から、5年前の出発日にウディからルイーズに宛てた手紙があった、ということ。しかし、結局その手紙はルイーズに渡されていない。5年前の調書には手紙のことは何も述べておらず、2日前のトムの出発日にリズがとった行動で、唯一5年前と異なっていることは“手紙を渡しに来た”と述べていること。
隊長補佐はリズに手紙の所在を尋ねる。はじめは何も知らないと言い張るが、説得が功を奏し、リズはウディのポケットから落とした手紙を拾ったと述べる。その内容について話すように説得され、リズはとうとう手紙について話はじめる。
手紙には「この10年の結婚生活は地獄であった。君(ルイーズ)と暮らしたい。リズを騙し、トムに頼んで一緒に飛行機で出発するようにみせかけ、君(ルイーズ)と暮らす」と書かれていた。
この事を話し始めるや、いままで我慢したことをすべて吐き出すように、リズは、思わず銃でウディを殺害したこと、その銃を川に投げ込んだ後に空港に行ったことを告白する。
こうして真相は解明された。ここで隊長は、もう何も証拠はないのだから。このまま、なかったことにすることもできるが、それではリズは一生良心の呵責に苦しむであろうから、罪に服すように勧める。一時期獄に収監されることにより、良心の呵責から脱出(escape)できるのだとするのである。
ずっと苦しんできたリズ、社長就任が悩みも重なって、押さえていたものの自制が効かなくなり、このような行動に走ったものと思われる。

2013年8月15日木曜日

CBS Radio Mystery Theater [Don't Kill Me]


メモの日時;1983年7月19日(火)
タイトル: [Don't Kill Me ]
Episode; 1343

思いがけず3百万ドルほどの遺産が叔父の廃屋から手に入れたテッド。昔からの友達のウエルマとジョージの元を訪れる。ジョージは廃人同様で直る見込みもたたないようである。女友達グレースからも将来のないジョージとの生活を清算し、金持ちとなったテッドに乗り換えるように勧められる。
ジョージもそれに気づき、テッドは昔全く陰の薄い、風変わりな男であったことを思い出し、彼女の気持ちを引き止め、一日も長く生き続けたいと望むが、結局心臓発作のとき、彼女はなにも手当せず見過ごして死なせてしまう。
南米のアマゾンで考古学の研究をしていたテッドも戻り、二人は結婚する。そして、ウィルマはちょっとの間だけと思っていたアマゾンでの生活は、実はテッドにとって一生の地と考えていることを知り、金持ちと結婚して豪華な生活をしようとしていた夢が破れ、別れを考えたりもする。が、結局車で自分一人その地を離れようとして、途中事故のとき、毒虫に刺されて足に負傷する。
医師のジュリーが現れ、診察し痛みを和らげる薬はあるが、心臓に負担がかかることを告げる。因果は巡る。この医師がテッドの次の妻となり人生を共にしようとすることであろう。

2013年8月13日火曜日

CBS Radio Mystery Theater [Matching Chairs]


メモの日時;1983年7月18日(月)
タイトル: [Matching Chairs ]
Episode; 1342

ふたりの兄弟、兄のケーリーと弟のトロイ。ケーリーは子供の頃から弟の面倒をみなさい、大切にしなさいと母親に言われ続け、今日も母親に呼ばれて2階に行くと、弟のトロイが母親の預金に偽のサインをしてお金をおろそうとしているので注意するように、それも優しくと、母親に頼まれる。
階下に下りてトロイの部屋に行くと、家政婦が中に女性がいるからと止める。“結婚するつもりはない”との旨を彼女に激しく言っている。と、突然彼女が部屋から飛び出していったのでトロイの部屋に入り話し合う。
しばらくして警察から、さきほどの彼女が車に跳ねられて大怪我をしたとの知らせ。トロイは狂ったように“また起きた。この椅子が悪いのだと、暖炉の前にあるふたつの椅子が原因であると言う。
トロイは彼女と結婚しなければならないと、そして、この椅子を取り除かなければならない、とも。ふたつの椅子の片方がmagic powerを持っており、もう一方の椅子に座り、その「悪の椅子(bad chair)」に座った者に怒り、呪いを投げかけると、それが現実のものとなってしまうのだと言う。
ケーリーは何も相手にしないが、再度頼まれるので母親に言うと、この椅子は先祖代々のもので、取り除くことは論外と撥ね付けられる。あるとき母親が下りてきて、この椅子に座っているとき、興奮したトロイが彼女に悪口雑言の限りを述べると彼女は瀕死の状態となる。
母親も寝たきりの状態になったため、トロイは再び椅子を除いて欲しいと言う。もう母親も分からないとトロイは言うが、兄のケーリーは母親がいつか回復して下に下りてきたとき、椅子がなければ本当にショックで死んでしまう。ために出来ないと告げるのである。
二人で椅子に座り話をしていたが、あまりにトロイが身勝手なため、とうとう我慢できなくなり、ケーリーはトロイを激しく責めると、居たたまれなくなったトロイは家を出るが、翌日射殺されて発見される。
ケーリーが椅子に座っていると、家政婦が映画を見るため外出するからと言い出し、その際、話したことは、ふたつの椅子は全く同じ。カーペットについた跡も同じであったので、ある日椅子を入れ替えた、と言う。そしてトロイが家を出て亡くなった日、彼が座っていたのはトロイが最も嫌っていたbad chairのほうに知らずに座っていたことがわかる。bad chairに座っていたケーリーの怒りがトロイを死に至らしめた、と。そして今日、bad chairに座るケーリーは息苦しくなり、死に至る。bad chairに座り、トロイを死に至らしめた自責の念、自己への怒り故の出来事ではあろう。

2013年8月12日月曜日

CBS Radio Mystery Theater [Universe Hollow]


メモの日時;1983年7月15日(金)
タイトル: [Universe Hollow ]
Episode; 1341


英語力が乏しいのか、想像力が乏しいのか、ともあれ、いまひとつ筋を追うことができない。
わからないないながらメモもすると、主人公はシーナ・ローガンと言う有名女性ジャーナリスト。ジャーナリストとして落とした評価を取り戻すべくUniverse Hollowの地へ取材に向かう。宇宙船が降りたつというその地にタクシーで向かう。タクシーの運転手との会話はともあれ、うたた寝でボスとの夢の中の会話が交わされるが、既に亡くなったそのボスにより自分の評判を台無しにされたようだが、その具体的内容はききとれない。恋愛絡みのようにおもえるのだがよくわからない。また急に泣き出すなど情緒不安定。
で、到着したところはテントとか小屋といった建物があるだけで、電気も通じていない。セリーンと称する女性に迎えられるが、彼女は「別の世界」から来たと言い、コミュニケーションは言葉ではなく直接思考を伝えあっている、と言う。そこにセリーンの仲間であるバードと称する男性が登場。バードに心ときめくシーナ。彼が言うには明日、Universe Hollowと呼ばれる丘陵に挟まれた窪地に宇宙船が到着する、と。
翌日丘に行く。バードとセリーンには宇宙船が見え、宇宙人との交流が始まったとのことだが、シーナには何も見えない。地球に来る目的はと尋ねると、幸福を共有するため、と。
バードとの会話を通して、宇宙から来た言うセリーンも、この地で再臨したと言うバードも、実のところ、この楽園の地で異なる世界からの存在を創り出し、その交流を通し、愛と真実からなる空想の世界に生きていると言ったニュアンスを示す(宇宙人ではない、ということのように思える)。
シーナは戻り、Universe Hollowのレポートを書き、それが大反響を呼ぶ。内容ははっきりしないが、バードとの会話で、この空想の世界に生き、真理と愛を求める人たちを阿諛するような記事ではあったのだろう。
記事を出版、また映画化といった話にもかかわらず、シーナにはバードの声が聞こえ、全てを捨ててUniverse Hollowへと向かう。真理と愛を求めて。
と、メモはしたものの、大反響を得たレポートがどんな記事であったのかはっきりしない。幸せを求め空想に生きる人のレポートがそれほどインパクトを持つとも思えないし、それよりなにより、この物語の主題がはっきりしない。ナレーターのタミー・グライムもいろいろ解釈してごらん、と締めのフレーズで言っている。最初に戻るが、主題を各自自由に想像しなさいというこの物語は、私の拙い英語力では想像し解釈するには、少々荷が重すぎた。ギブアップ。英語力が乏しいのか、想像力が乏しいのか、ともあれ、いまひとつ筋を追うことができない。
わからないないながらメモもすると、主人公はシーナ・ローガンと言う有名女性ジャーナリスト。ジャーナリストとして落とした評価を取り戻すべくUniverse Hollowの地へ取材に向かう。宇宙船が降りたつというその地にタクシーで向かう。タクシーの運転手との会話はともあれ、うたた寝でボスとの夢の中の会話が交わされるが、既に亡くなったそのボスにより自分の評判を台無しにされたようだが、その具体的内容はききとれない。恋愛絡みのようにおもえるのだがよくわからない。また急に泣き出すなど情緒不安定。
で、到着したところはテントとか小屋といった建物があるだけで、電気も通じていない。セリーンと称する女性に迎えられるが、彼女は「別の世界」から来たと言い、コミュニケーションは言葉ではなく直接思考を伝えあっている、と言う。そこにセリーンの仲間であるバードと称する男性が登場。バードに心ときめくシーナ。彼が言うには明日、Universe Hollowと呼ばれる丘陵に挟まれた窪地に宇宙船が到着する、と。
翌日丘に行く。バードとセリーンには宇宙船が見え、宇宙人との交流が始まったとのことだが、シーナには何も見えない。地球に来る目的はと尋ねると、幸福を共有するため、と。
バードとの会話を通して、宇宙から来た言うセリーンも、この地で再臨したと言うバードも、実のところ、この楽園の地で異なる世界からの存在を創り出し、その交流を通し、愛と真実からなる空想の世界に生きていると言ったニュアンスを示す。
シーナは戻り、Universe Hollowのレポートを書き、それが大反響を呼ぶ。内容ははっきりしないが、バードとの会話で、この空想の世界に生き、真理と愛を求める人たちを阿諛するような記事ではあったのだろう。
記事を本にし出版、また映画化といった話にもかかわらず、シーナにはバードの声が聞こえ、全てを捨ててUniverse Hollowへと向かう。真理と愛を求めて。
と、メモはしたものの、大反響を得たレポートがどんな記事であったのかはっきりしない。幸せを求め空想に生きる人のレポートがそれほどインパクトを持つとも思えないし、それよりなにより、この物語の主題がはっきりしない。ナレーターのタミー・グライムもいろいろ解釈してごらん、と締めのフレーズで言っている。最初に戻るが、主題を各自自由に想像しなさいというこの物語は、私の拙い英語力では想像し解釈するには、少々荷が重すぎた。ギブアップ。

2013年8月11日日曜日

CBS Radio Mystery Theater [The Fifth Man]


メモの日時;1983年7月14日(木)
タイトル: [The Fifth Man ]
Episode; 1340


西側スパイ網にthe fifth manと呼ばれるソビエトのエージェント。英国の情報を本国に送ろうとしていた。
エアー・スペース社という雑誌社に勤めるエドワード・パーカー、いつもの通勤列車の客室に入ろうとすると、中から争う声がする。何かを持ってこなかったことを非難しているのだが、彼の近づく気配に気づき急に黙ってしまう。パーカーが入っていくと素知らぬ振りをして男は食堂車に出て行った。
残った男ウイリアム(ビル)・ジャクソンも、何かを隠し、争いの原因はパーカーがいつも座る席にその男が座ろうとしたので口論になったと弁解し、週末の話などをした後、食堂車に出て行く。先ほどの男に会うために出ていくのだろうとは思うも、その男、特にその赤ら顔は何処かで見かけたことがあると思うのだが、思い出せない。
パーカーが社に行くと、伝言があり、病院に来てほしいとのこと。大急ぎで出向くと、ビルの妻であるフランシスが傷ついて入院していた。彼女とパーカーは昔からの友達だったのだが、聞くと階段から落ちた、と。しかし。今朝ビルに列車で会った時にはその事を何も話さなかったので不審に思い、また、続けて二度もこんなにひどい目に遭っている、ということもあり、問い詰めると、ビルに殴られたと白状する。
帰り道にビルの家に寄るが、彼は不在。自宅に帰ると見知らぬ男。彼はウインブルドン警察の刑事と名乗り、ビルが線路脇で死んでいた事を告げる。列車から突き落とされた殺人であり、パーカーが容疑者である、と。
フランシスが退院し、自宅に戻ったので、パーカーは見舞いに行き、自分がビル殺しの容疑者として疑われていると伝え、事件当日の出来事を尋ねると、その日ビルは勤務先のwar officeにも知らせず、荷造りをして出かけようとしたとのこと。そしてそのとき、あの赤ら顔の男は私設飛行場で自家用飛行機のパイロットであるカール・カーリンであることを思い出す。
その間にも警察の捜査が進展し、パーカーとビルの妻のフランシスの仲を疑い、それを不満に思ったビルが婦人に強くあたり、大怪我をさせたという理由でパーカーの容疑が次第に深まってゆく。
一方パーカーはカール・カールソンの飛行場に行き、レンタルを申し込む振りをしてカールソンに会い、ビルの死亡を伝えるが、初耳らしく非常に驚く。しかし、カールソンと働くオリビアはパーカーを黙らせるべく、プロペラに巻き込んで殺す相談を二人ではじめる。
その頃、傷もなおったフランシスはビルの勤務先のwar officeに行き、主任であるロバート・リードに会い、ある手帳を渡す。この手帳はビルが偶然落としたものを自分が拾い、ビルに隠していたこと。ビルは手帳の在処を尋ね、彼女を殴ったことを話し、その手帳の中を見た事を告げる。驚いたロバートはすぐに録音係を呼び、彼女が話した内容は、
「この手帳には西側(英国)が東側に送り込んだスパイのリストが載っている。半年前ビルが思わぬ大金を手に入れたこと。偶然自宅の内線電話で聞いていたことを気づかれ、トイレに逃げ込んだこと。それ以降ビルは気づいたらしく、彼女に冗談半分で、英国に来ている4名のソ連のスパイのことをさりげなく話し、反応を確かめていたこと。ある日玄関マットの下にNo.5宛とされた手紙があり、後で見ると消えていたことなどから、彼がthe fifth manである、と話す。
事の重大さを知ったロバートはフランシスにミス・デービスを警護につけ、完全ガードで身の安全を計る。
警察も捜査の末、パーカーの主張したカール・カールソンの指紋が客室から採取されたので、飛行場に向かいカールを逮捕する。ここに至ってもカールは身に覚えのないことと容疑を否定する。
パーカーはフランシスと会い、カール・カールソンの逮捕されたことを知らせるが、フランシスは夫のビルを愛していたわけではないが、死の理由を知りたいとカール・カールソンに再会できるようパーカーに依頼する。
電話は盗聴の恐れがあるので、打ち合わせはいつもパーカー達が乗っていた駅のプラットフォームで会い話していると、警部が現れ、カールが脱獄したことを告げ、彼とともに飛行場に向かう。その間にもロバートのところに上層部から電話が入り、東側に潜入したスパイ6名が殺されたことを告げ、事は急を要する事態となった、と。
飛行場に行くと、カールはプロペラに巻き込まれてバラバラになり死んでいる。こうしてビルを殺した犯人が不明のまま事件は一応の解決を見る。
そして今、私エベレット・パーカーは当局の許しを得て話はじめる;パーカーは英国MI5のスパイの一人であり、命令でソ連のスパイであるビルとその情報をソ連に運ぼうとする運び屋のカールの始末をした事を告げる。客車のドアノブにカールの指紋をつけたのも、ビルを突き落としたもの自分である、と。


2013年8月10日土曜日

CBS Radio Mystery Theater [A Most Dangerous Animal]


メモの日時;1983年7月13日(水)
タイトル: [A Most Dangerous Animal]
 Episode; 1339

試合で自分の力を誇示したいばかりに前チャンピオンを殴り殺してしまった男。コミッショナーから相手の未亡人と子供にファイトマネーの一部を生活の為に寄付しては、との提案もなんのその、彼の育ての親であり長年のマネジャー兼トレーナーの忠告にも聞く耳を持たず。 丁度そのとき、トレーナーの娘で、この乱暴者と結婚したが、今は別居しテキサスで子供と一緒に暮らす娘が現れ、彼に離婚を申し出る。
しかし娘の父親は、男が昔にも増して凶暴になっているので、その申出は今は止したほうがいいと止めているとき、男が現れ、案の定、勝手に出て行った女に金もやらないし離婚もしないと断言する。
彼女の新しい婚約者、テキサス男子、話せばわかるとジムに乗り込むが強烈なパンチに気を失い、恥をかかされたことを恨み、男に仕返しすると公言する。育ての親のマネジャーも、いよいよ愛想を尽かし、次の試合が終わったら縁を切ると話す決心をする。が、それより先に男から、新しいマネジャーにマフィアの札付きいかさま男を使い、次の試合、こちらが有利な予想を覆し、5ラウンドでわざと負け、賭け金を山分けし、その次の試合で自分が勝つこと告げ、次の試合ではマネジャーの取り分はなく、トレーナーの分だけを払うとの縁切り宣言。
長年の恩を忘れたやり方にマネジャーも次第に怒りだす。 その頃、娘が男に殴り倒され重傷で入院することになる。それ以前から男に仕返しを計画し銃を手に入れていた婚約者は、“殺してやる”と言い残し、娘の父親と計画を練る。
試合の前日になって現れた男、疲れきった様子。聞くと、夜中に電話が鳴りっぱなし。寝ることもできず、試合中に殺してやる、とのこと。それも八百長の5ラウンドに銃で殺すとのこと。元のマネジャーに泣きついて助言を求める。5ラウンドで殺すというのなら、4ラウンドで負けて試合を終えればいいのでは、とのアドバイス。そして、父親と婚約者は連絡を取り合って打ち合わせ完了。
試合当日、この男、とても試合どころではなく、殺される事が心配で、寝不足もあり、生彩なし。4ラウンドの途中でクラッカーが鳴った時、この男、リング上に倒れ、殴られたわけでもないのにカウントアウト。コミッショナーも、この試合をドローとし、男の試合態度の不自然さより、当分出場停止の処分となる。テキサス男と娘は飛行機にてこの地を離れる。

2013年8月9日金曜日

CBS Radio Mystery Theater [The Woman Who Wanted to Live]


メモの日時;1983年7月12 日(火)
タイトル: [The Woman Who Wanted to Live]
Episode; 1338



脱獄犯、腕に重傷、逃走を続けガソリンスタンドに押し入り留守番の男を殺す。丁度そのとき、車でやってきた女性を捕らえる。
彼女は今ここで殺されるのは許して欲しいと、脱獄犯との同行を申し出る。銃があるから裏切ることはしないと言明し、非常線の検問でも、寝ている犯人を同行者として説明し、後から警官に助けを求めなかった理由を尋ねられたとき、寝たふりをして殺されるのが怖かったのだ、と述べるが、どうもそれ以上の何かを感じる逃避行である、と。
結局怪我も重く、途中のモーテルで泊まり、疲れをとってとの話となり、脱獄犯が信用し、油断して風呂に入った隙に銃を奪い、彼を殺すことになる。彼女はガソリンスタンドで殺された男の妻であった。

2013年8月8日木曜日

CBS Radio Mystery Theater [My First Rogue]


メモの日時;1983年7月11 日(月)
タイトル: [My First Rogue]
Episode; 1337


アルセーヌ・ルパンのお話。獄舎でルパンと隣り合わせとなった男モーリス・ルブラン、最近まで獄に入っていたのだが、その男がルパンの話を描き始めることから話がはじまる。
合衆国でワシントンの肖像画を盗もうとしたルパン、ガリマール警部に捕らえられて獄舎に。果たして。。。
ある日、某伯爵のところに書留手紙が届く。邸内の美術品、装飾品が見たかのように詳しく描かれており、それらの品をすべて頂戴するとの旨。どうせなら、手間を省くため、「身代金(ransom)」を支払ってほしいとのこと。差出人はルパンである。この城の周囲は壕に囲まれ、ちょっとした音でも反応する警報装置を完備、ドアも厳重であり安全は間違いない。但し、ルパン以外には。
早速検事を呼び、警備を依頼するも、ルパンは現在獄に入っており完全監視下にあるので心配ないとのこと。それでも心配で手紙を配達した郵便夫を訪ねると、丁度持っていた新聞を示し、現在この町にルパンを逮捕したガリマール警部が滞在しており、偶然釣りをしている姿を見かけたので、ドックに行けば会えるのでは、と。
休暇中であるので仕事はできない、と言うも、大金に魅せられ保証はできないが、との条件で承諾する。「身代金(ransom)」が支払われなかったので、美術品を盗りにくるとルパンが宣言したその夜、ガリマール警部が部下二人を連れて訪れ、美術品のある部屋にふたりを閉じ込めて完全な警護体制を敷く。
翌朝部屋の鍵を開けると、ふたりが眠り込んでおり、美術品がすべて盗まれていた。伯爵は悲しみ嘆くも、言葉の端から出たルパンとの取引についてガリマールが反応し、地下のルートを使い、美術品を取り返す交渉をすると約束する。

この話を描き始めたモーリス・ルブランは事の展開を横の獄舎で観察しているのだが、興味深いので友人が保釈金を支払っても獄を出ようとしない。獄舎にさきほど城に登場した検事が現れ、ルパンに会う。この二人、ルパンがルーブルからモナリザを盗み出した時、交渉の先頭に立ち「身代金(ransom)」をまとめた関係。更に、この事件のためにルーアンに左遷されたのだが、お互いある種の尊敬の念を持ち合っており、ルパンに事の真相を尋ねる。
真相は;合衆国でとらえられたのも、自分から獄舎に入ってみたいと思ったからであり、ここでの生活には十分に満足している、と。今回の事件にしても、手紙、新聞等すべて自分が仕組んだこと。ガリマール警部として登場したのも、それはルパン本人であり、部下を使って金を運び出したとのこと。丁度「身代金(ransom)」を受け取ったとの連絡も隠しもった電報で分かるし、警護の人も更には獄舎にも部下が入っているので、出入り自由であるとのこと。何となれば、必ず戻ってくるので監視人も心配していない様子。最後には検事もガリマール警部の記念品を貰って帰っていくのである。

2013年8月7日水曜日

CBS Radio Mystery Theater [Two Times Dead]


メモの日時;1983年7月8日(金)
タイトル: [Two Times Dead]
Episode; 1336


1865年、新聞記者エドラ・ベイン・ハーパー。絞首刑を宣告された男の取材を命じられる。保安官のフーパーに事件の概要を聞くと、事件の目撃者はエラ・メイ・グイズワルド婦人。被害者は彼女の雇い主であるナサニエル・パルスターの甥のチェドイック・パルスター。顔がめちゃくちゃに潰されている。犯人は軍服を着た男で、被害者のポケットから何かを盗っていった、と。
記者のハーパーはシェリフの許可を得て、被告のジェームス・K・セルビーに会う。「セルビー」が言うには、自分はチェドイック・パルスターである、と。軍相手の商売で事故を起こし査問が開始されようとしたのだが、叔父からまとまった金をもらい、国外にでも逃亡するようにした。その途中で軍服の男が死んでいるのを見つけ、その男ジェームス・K・セルビーになりすましていれば、遠くに逃亡しなくてもすむと思いすり替わった、と。
しかし、この男ジェームス・K・セルビーは脱走兵であり、軍法会議に連れてい行かれようとしたところ、シェリフのフーパーがやってきて、こ殺人犯として逮捕された、とのこと。シェリフも逮捕した男がパルスターであるのを知っているのだが、それを無視し、セルビーとして絞首刑に処せられようとしているのである。
ハーパーが奇妙に思うのは、誰一人として犯人がセルビーではなく、実はパルスターであると証言しようとしない事であるが、パルスターによれば、自分は悪いことばかりして町中の嫌われ者であること、目撃者のグイズワルド婦人は叔父と雇い主・雇い人以上の関係であること、叔父は軍とのトラブルを起こし、自分はその身代わりとして逃亡したこと、町はこの叔父とシェリフに牛耳られており、しかも、シェリフの娘が昔パルスターの婚約者であったが、パルスターが原因で気が狂っていること、などを述べ、判事を含めた町中の陰謀により、自分が身代わりとして殺されようとしているので、なんとか助けて欲しいと言うのである。
ハーパーは上司に対し、知事を説きこの男がパルスターであるとの証言はないが、時を置けばセルビーではないという証言も現れ、その時は人道的な知事として尊敬されると述べ、彼の処刑は中止される。しかし、結局誰も証言には現れず、終生刑務所で過ごす事になる。

2013年8月6日火曜日

CBS Radio Mystery Theater [Lady Macbeth at the Zoo]


メモの日時;1983年7月7日(木)
タイトル: [Lady Macbeth at the Zoo]
Episode; 1335



類人猿、ほとんど人と言うべきか。この「ほとんど」というのが問題なのである。人類の言葉の分かる類人猿のワドラーとエドナー。彼らの檻の前でマーサとカールがふたりの結婚に反対する叔父を殺す相談を聞いてしまう。エドナーは、人類ほど野蛮な種族はないし、殺しは人類のつくったものと、全然取り合わない。
しかし類人猿のワドラーは何とか殺しの計画を知らせ、実行を防ごうと焦るも、人の言葉を喋ることはできない。しかしカールは類人猿のワドラーの仕草から、この類人猿は何かを知っていると、不安を覚える。
カールは叔父を彼のコレクションである銃で殺す事になるのだが、捜査にあたった女性刑事は、カールが婚約者のマーサと一緒にいたとのアリバイのため、容疑を疑う事もなく、単なる強盗の線で捜査にあたる。
結局は、この類人猿が夢に現れ、良心の問題もあり、この類人猿を殺しに殺人に使った銃をもって出掛け発砲。この音に気づいたガードマンに追いかけられ自白して終える。

2013年8月5日月曜日

CBS Radio Mystery Theater [The Chess Master]


メモの日時;1983年7月6日(水)
タイトル: 「The Chess Master]
Episode; 1334


チェスの駒のように何かに操られた男の、危機を脱出した物語。
主人公チャーリー・ウイリアム。職を失い、職を求めて町を歩いていたとき、偶然に賭けチェスの男に誘われ、一局つきあう。何かを賭けなければ面白くないと、両者はどうでもいいもの、チャーリーは鍵、チェスマンはコインを賭けて勝負。チャーリーの勝ちとなりコインを手に入れる。
チェスマンはこのままでは心残りであり、自分にも勝つチャンスを与えてほしい、と言い、その条件として、ある特定のセリフを挙げ、万が一町で偶然誰かにそのセリフで尋ねられたら再度勝負してほしい、と。
翌日職業紹介所のあるビルで、美しい婦人が人待ち気。この女性、チャーリーを待っており、チェスマンから伝えられたセリフを述べる。チャーリーは彼女にコインを与えると、交換に封筒を渡される。仲には何と5000ドルが入っていたのである。チェスマンに尋ねるのだが、自分とは関係ないと言うし、チャーリーは途方に暮れる。
約束どおり再勝負。今度はチェスマンの勝利。チャーリーのexecutive washroom のカギをチェスマンに与える。途中で、チェスマンの友人が企業広告で人を求めているので紹介するから行ってみれば、とのアドバイス。結局、Topkinsのオフィスを訪れ話を聞くが、大変な高給にもかかわらず、仕事の内容が不明。一応妻にも相談するが、何となく変なので決心しかねているのである。

結局仕事を引き受けるのだが、当面何もする事がないので、ディスクを持っていき、チェスマンの相手でもしてほしいと言われる。ここまでの状況で、チャーリーは、自分は何か仕組まれていると思い、当局にディスクを持って行くと、逆に脅されて、断るも引き受ける事になる。
チェスマンのところに行きゲームを始めようとするが、チェスマンはチャーリーのもってきたディスクはTopkinsのものと違うと抗議する。何も価値のないものを賭けるのだから、何でもいいではないかと言い返すが、チェスマンは聞かず、彼の妻が仲間によって捕らえられているとか、チャーリーの鍵を犯罪の現場に置いて容疑者に仕立てるとかといって脅し、ディスクを返すことを要求する。
チャーリーは絶体絶命。チェックメイトとなるが、ここでチャーリーは大番狂わせの手を打つ。その場にFBIが現れチェスマンを逮捕。昨夜チャーリーがFBIに相談に行き、それをもとにTopkinsのところを盗聴し、更にチェスマンの話も一部始終聞いていたわけである。彼らはソ連のスパイであり、これによりスパイ網は壊滅した。

2013年8月4日日曜日

CBS Radio Mystery Theater [Why Is This Lady Smiling?]


メモの日時;1983年7月5日(火)
タイトル: [Why Is This Lady Smiling?]
Episode; 1333


モナリザの微笑みの秘密は何なのか?
1498年、イタリアのフローレンスで、レオナルド・ダ・ヴィンチを呼び止めた男ジョコンダ。絹商人のこの男、つい最近結婚したばかりの妻リザの肖像画を描いて欲しいとの申しむ。金に困る身ではあるが、すぐに引き受けるのも、と勿体ぶって大金をふっかける。駆け引きの末、交渉は妥結。ジョコンダの希望は只ひとつ。彼女の笑顔を必ず描いて欲しいということ。
数日後連れてきたリザを見るも、ごく普通のイタリアの娘。只一つレオナルドが気に入らないのが、彼女のその笑顔。アテリエにて肖像画を描き始めるも、笑顔が気になり仕事にならない。彼女が言うには、いままでもこの笑顔を皆から注意されてきたのだが、没落した家族を救ってくれ、結婚してくれたジョコンダが気に入ったのはこの笑顔なのだ、と。レオナルドはそれでも気にいらず、笑いを止めろといっても出来ない、と。仕事も進まずジョコンダより責められる始末。
しかしある日、何かの神意で、一気に書き上げた絵を見て、リザは「何か私ではない」と。しかし、レオナルドは内なる彼女の真実を描き上げた事を述べ、彼女をモデルに、彼女を越えた存在をつくりあげ、永遠の命を得たことを告げる。
しかし、主人のジョコンダは、この絵を見たとたん急に不機嫌になり、この微笑みを除かない限り支払いはできないと強く迫る。しかしレオナルドはこれを断り、喧嘩分かれとなる。
しかし年とともに、このジョコンダ婦人の肖像がフローレンスの人々の評判となってきたある日のこと、リザ婦人が現れ、この絵を人の目につかないところに隠してほしいと要求する。主人のジョコンダが、自分には見せない微笑みを他人のレオナルドに見せたことなどを、世間がジョコンダを笑い者にし、妹も財産を取られた腹いせから兄のジョコンダに中傷し、自分の立場も非常に悪くなっている、と。そして、天才のレオナルドであれば、何か方策を考えて自分を救ってくれると思って訪れたと伝える。
リザと主人のジョコンダの仲を元に戻す方法を考えたレオナルドは、近くの小さな協会へ行き、そこの神父に協会の壁に絵を描きたいと申し出る。高名な画家の申し出に喜んだ神父、一も二もなく承諾。レオナルドによれば、ジョコンダ婦人を中心に神々を描き、彼女の微笑みの天使のような、純粋な美しさをポイントにフローレンスの守護を求める絵を描く、という。ジョコンダ氏には神父から許可を申し出て欲しいと。この話を聞いたジョコンダ氏は大いに喜び、彼女の微笑み、肖像画と寸分違いないことを確認し、神父の認めた天使の微笑みをもつ女性を妻にした喜びに感謝する。
しかし、結局はこの絵は描かれることがなかった。リザが当時流行したペストに罹り死んでしまったからである。その後、この絵はフランス国王に売られ、今に到るのである。

2013年8月3日土曜日

CBS Radio Mystery Theater [Your Desires, My Guilt]


メモの日時;1983年7月4日(月)
タイトル: [Your Desires, My Guilt]
Episode; 1332



世間的な名声や富を求めず、片田舎の小さな大学で経済学を教えるモーリス。その妻アルジェラは妹の主人ハリーの成功を見るにつけ、不満が次第に募ってくる。今日も、ボストンの妹の家に出かけるはずが、家にいる妻アルジェラにその理由を尋ねると、妹に比べて自分がみじめになるので行かない、と。そして、夫のモーリスに有名になってもらいたい、お金は欲しいとモーリスを責める。望みはシャンペン、皮のコート、スポーツカーという妻にモーリスは、そんなことは些細な事であり、人生の指針を見つける前では、この環境が最良であると説くが、アルジェラは納得せず、結局彼は妻の望みを叶えるように生き方を変えてみる、と言う。
それから不思議なことが怒り始める。アルジェラが冷蔵庫を開けると中にシャンペンがあり、クロークを開けると皮のコートがあり、窓から下を見るとスポーツカーがある。泥棒の置いていったものか不安になりながらも、結局は妹の贈り物と納得し、妹に感謝の電話をするも彼女は全く知らない、と。そして、翌朝になると皮のコート、スポーツカーが消え去っているのである。
夢かと思うも、シャンペンの空瓶が残っており、主人の言葉に従って、彼女が祈る(wish)と消え去るのである。ここでモーリスは、妻の強い祈り(wish)が、自分の罪の意識(guilty)を通して形を成し、生成の力を得たのだと説明する。ふたりの協力で何でも思いのままになることを知ったのである。
ここで妻のアルジェラが望んだ事は、妹を彼女のもとで跪かせること。モーリスも最初は嫌がるが最後にはそれを受け入れる。妻の祈り(wish)とモーリスが罪の意識(guilty)をもつと、突然妹が現れ、ハリーが会社の金、自宅の金品をすべて持ち出して消え去ったとのこと。そしてアルジェラに救いを求めてやってきた、と。モーリスは義理の妹の唯一の望みが無一文でもはじめからやり直す事であると知り、妻を説得し、ハリーを妹のもとへとかえしてやろうと「祈る」。
この時モーリスは、妻とのふたりの生活をはじめからやり直し、富と名声をもつ暮らしを約束する。モーリスは時を遡り、経済学で名をあげ、大統領の特別顧問となり、マスコミに搭乗し、お金を得る。しかし、彼女アルジェラに残されたのはひとりぼっちの寂しさだけであり、貧しくても二人の生活を再び望むもモーリスに拒否され、寂しく暮らしゆくのである。

2013年8月2日金曜日

CBS Radio Mystery Theater [The Different People]


メモの日時;1983年7月1日(金)
タイトル: [The Different People]
Episode; 1331



アレンとジェリーの若いふたりの人類学者。古い家を共同で借り、部屋の整理をしていたとき、古い手紙が大量に入った箱を見つける。好奇心にかられ読み始めると,1865年、南軍の大尉ティモシー・パトレッジから妻のサマンサに宛てた手紙である。そこには、1865年、南軍が降伏に到るも、彼を含め3名だけが弾に当たることもなく生き延びた。その理由は、人生を長らえる秘密を得たのだ、と。
アレンはこの手紙に示す西部のNew Jerusalem の地を辺地に探し、この秘密を解明しようとジェリーに話すが断られ、結局インディアンのガイドとふたりで旅にでる。何日か、山また山を歩き、突然銃をもった女性に襲われ、ガイドのインディアンは追い返され、彼ひとり連れて行かれる。途中、昨夜の雨で滑りやすくなった石にスリップし、75フィートも滑落するが、奇跡的に怪我もせず集落に至る。
落下事件の体験から、その娘スザンナはアレンも自分たちと同じ仲間(different man)であると父親に説明し集落に滞在することに。最初はこの父親のことを大尉の孫と思うも、実はその本人であり、200年近く生き続けていることを知る。娘はアレンを船から激流に突き落とし助かるのを見て、同じ仲間であることを再び確認したりもする。
アレンは彼らが止めるのも聞かず、この集落の存在を世間に知らせようと村を出る決心をするが、大尉は去ろうとするアレンを撃つ。が、彼には弾は当たらない。そして、彼が置いていったラジオから、大調査隊が集落に来る事を知った大尉は、他人の好奇心の対象となることを拒み、全員で死を選ぶのである。
調査隊が到着し発見したのは、崖から飛び降りて死んだ住民の死体だけであった。大尉は、「静かな生活が乱されるのであれば、死に到らん」との言葉を残し、息絶える。

2013年8月1日木曜日

CBS Radio Mystery Theater [The Brooch]


メモの日時;1983年6月30日(木) <br/>
タイトル: [The Brooch] <br/>
Episode; 1330<br/>


アントン・チェーホフの作品を脚色した作品。
革命前のロシアの片田舎、家庭教師に雇われた若い娘マシェンカ・パブロフスキー。酒場で偶然に出会った雇い主の下僕アンドレ・ボロトフに連れられて、町一番の金持ちクーシキン家に案内される。その家の婦人に仕事の内容を指示されるも、この家に漂う奇妙な違和感に怖れをもつ。事実、アンドレの話によれば、この1ヶ月で3人目の家庭教師とのこと。すぐ辞めるべきかどうか迷ってしまう。
家の主人が部屋に来て、彼女に取り入るが、気が休まるのは子供を寝かせた後、夜空を眺め、田舎の両親のことを考える時である。次第にアンドレにも心を許すようになったある日、アンドレが部屋に戻ろうとするのを止めるので、奇妙に思い、それでも中に入ると、そこでは、クーシキン夫婦が彼女の荷物をひっくり返している。
あまりのことに抗議をし、アンドレからその理由を聞くと、婦人のブローチがなくなったので、それを探していたとのこと。
人を馬鹿にしたやり方に怒り、駅に向かい、動き始めた列車に乗ろうとして失敗し、気を失い駅長に助けられる。クーシキン家に戻るのを断るも、訪れた警官のイゴール・イヴァノビッチに連れられ、クーシキン家に戻る。婦人のドーミエは彼女を容疑者として責めるも、夫のイゴールは逆に証拠もなく人を責めることを繰り返す婦人をたしなめ、マシェンカを弁護するのである。
主人は、マシェンカが去るのを卑屈なくらい止めようとするが、マシェンカの決心が固いとわかると、手のひらを返したように冷たくなり、婦人の声が聞こえると急に弱気になったりもする。
この間に、ブローチを盗んだのは自分と白状する。警官の話によると、主人が週に2度モスクワに行き、行きは大金を持つも、帰りは電車賃もなく駅で後払いをするといったことからも動機は明白である。そして、マシェンカはアンドレとともにイゴールや駅長に見送られて町を去る。

2013年7月31日水曜日

CBS Radio Mystery Theater [The Imperfect Crime]



メモの日時;1983年6月29日(水) 
タイトル: [The Imperfect Crime
Episode; 1329<


裸足でパジャマ姿の婦人が轢き逃げで死んでいるとの報告を、部下のコワルスキーから受けた警部補チャーリー・アレンは、直感で殺人と確信する。
翌日早く、唯一の手掛かりと思われる指輪を持ち、前国選弁護人コーネリアス・プライを訪ね、この指輪は30年前、高校生だったアレンがジェシー・ヘイブンに贈ったものであることを告げ、被害者がジェシーかどうかを彼女の代理人であるコーネリアスに確認を依頼する。
ジェシーはアレンが大学を終えた時には、町の有力者と既に結婚しており、夫の死後、再びこの指輪を身につけていたと推定する。確認の後、彼女の自宅を調べにいったアレンと部下のコワルスキーは、車のないはずの車庫にタイヤの跡を発見。この痕跡が現場に残っていたものと一致し、殺人事件と断定する。
この時、警部補アレンの妻であるマチルダから電話。彼女の友人のケン・ブラッドレーが、ジェシーが預金していた銀行で働いているので話を聞いてみたら、との連絡。ケンに会って話を聞くと、ジェシーはコーネリアスを信用し、夫からの遺産を彼のアドバイスで危険な投資につぎ込んでいた事、また、大金が消えていたことを掴む。
同じ頃、部下のコワルスキーは、行きつけの飲み屋でアンディ・ラモンが雇い主のコーネリスから大金を貰い、運転手の職を辞めた事を聞き込む。いよいよ、犯人がコーネリアスであるとの確信に近づき、警察に戻ったアレンは記者の求めに応じ、これは単なる事故ではなく殺人であると発表し、コーネリアスに出頭を求める。コーネリアスは容疑を否定し、証言も間接的なものだけであり立件はできないと断固抗議する。
一方、アンディ・ラモンを追う警察のコワルスキーは、魚釣りに出かけたとの話は嘘で、行方をくらませていることを報告する。ここで、警部補のアレンの妻マチルダ(実はアンディの妻の姉)がたまたま町でアンディの姿を見かけ、その後を追っかけ、ついに居所を突き止める。そして話をしようとするが、麻酔をかがされて気を失う。
しばらくして目を覚ましたアレンの妻マチルダは夫のもとに行き話をしていると、アンディ・ラモンが妻に付き添われて現れ、マチルダや妻の話を聞き、逃亡を諦め出頭した、と。
アンディ・ラモンは殺人はやっていないと断言。元犯罪者の彼が元国選弁護人のコーネリアスに逆らっても無駄と知り、コーネリアスから口止め料を貰い逃げていたと告白する。
警部補のアレンはアンディに、状況からして彼の立場が悪いことを告げ、取引を行い、明日コーネリアスを連れてくるように伝える。翌日コーネリアスが現れるが、取調室でも容疑を全面的に否定する。しかし、暗くした部屋に突然現れたジュディの幽霊に動転し気を失う。そして気を取り戻したコーネリアスはジェシー殺しを自白するのである。
この幽霊、実はアレンの妻のマチルダが化けたもの。完全犯罪は自分自身の中の良心などといった「不完全さ」により不可能となったのである。

2013年7月30日火曜日

CBS Radio Mystery Theater [The Hills of Arias]

メモの日時;1983年6月28日(火)
タイトル: [The Hills of Arias]
Episode; 1328

王制を打破する革命を起こすも、結局は新たな独裁者を生むだけに終わった国アリアス。昔の友である独裁者に協力を要請されるも、これを断り、死を選ぶフランシスコ博士。官邸に連れてこられた帰り道、同士に助けられ、祖国を離れアメリカに逃げ、今は市民権を得てピアニストの妻とともに平和に暮らしている。
ある日、昔の同士であるシュプリアーと瓜二つの青年が現れ、祖国に帰り再び革命を起こす手助けをしてほしいと告げる。祖国を離れて15年たち、55歳という歳もあり躊躇。また、現在の妻エミリーを深く愛する心が強く、若者の要請を断るのである。
妻のエミリーがコンサートツアーに出掛け、ひとりになった時、夢で昔の同士達や前の妻が現れ、理想実現のため祖国に帰り革命の丘アリアスにて、再び運動をはじめて欲しい、と。突然、彼の妻からの電話。決心を告げ、別れを述べるが、妻のエミリーは私も行く、と。エミリーはこの何年もの間、夢にうなされる彼の口から、すべてのことを知っていた。革命が成功するか、また、成功しても、前と同じく裏切りに遭って失敗するか,如何。

2013年7月29日月曜日

CBS Radio Mystery Theater [The Wound That Would Not Heal ]


メモの日時;1983年6月27日(月)
タイトル: [The Wound That Would Not Heal]
Episode; 1327

亡き友人の妻ローリンを秘書にもつ男マーク・フォーサイス。彼女と恋に陥るが、妻キャロルのことを思い別れ話を。その翌日、刑事が訪れ、ローリンが殺されたのでその身元確認を求められる。そして別れ際に、容疑者とみなされていると告げられる。
警察の調べで、日記からローリンとマークが恋仲であったことを知る警察は犯行当夜のマークの行動を尋ねる。当夜、金曜の夜7時頃ローリンのもとを訪れ、夜中頃に帰宅し、牛乳を飲んで寝たと話す。そのとき、ローリンの声が聞こえ、彼女の死に自分が責任があると強く感じる。
刑事はマークの妻のキャロルにも、犯行当夜の夫の行動を尋ねると、10時頃には帰宅したが、非常に動揺していたと話す。マークは神父のもとを訪れ、ローリンを殺したと告白するが、神父はマークが殺人ができるような人物ではないと確信するのだが、結局は、彼の靴に付いた泥、庭に残った足形からマークは起訴され裁判に。
しかし刑事はどうも靴の事、鍵の事などに疑問が残り、動機もないことから、半信半疑のままである。また、神父も彼が犯人でないことをアイリッシュコーヒーに賭ける始末。結局は、マークの妻の犯行と判明。マークを愛するが故の犯罪であった。

2013年7月28日日曜日

CBS Radio Mystery Theater [The Wedding Present s]


メモの日時;1983年6月23日(木)
タイトル: [The Wedding Present]
Episode; 1325

時は1912年、欧州の誰も知らない小さな国、グラッツブルグ。そこへ、一文無しで流れ着いたのが詐欺師アルバート・タルバー。詐欺師の本領を発揮し、アメリカの有力雑誌の欧州特派員との触れ込みで無銭飲食。自分の記事を載せればこのホテルはアメリカ人で満杯になる、と。
さてとも、金儲けの話を考えねばと、ウエイターに国王のことを聞くと、現在の王は先代の王を殺して位についた、と。なるほど、町中に王の肖像が溢れている。王の名はkingボブラ。どこかで見かけいたことのある顔である。翌日、王に拝謁の栄を賜り、結局はこの王は昔の詐欺仲間であるジェイク・テンデールであった。
ジェイクから一緒に仕事をしようと持ちかけられるが、人殺しをすうような男と一緒に仕事をするのは嫌だと、変な詐欺人気質を発揮しホテルに帰る。ホテルのレストランに所在なげな女性ジェニー・ハウエル。早速近づき身の上話を聞くと、パリで絵の勉強をするも、お金を使い果たし、アメリカに帰る途中、間違ってこの国に来てしまい、途方に暮れている、と。
アルバートは金儲けの話を思いつく。彼女に国王の肖像画を描かせ、1万ドルをせしめ、折半しよう、と。翌日王に謁見し早速絵に取りかかるも、彼女は国王の注文に疲れ果てる。オリンポスの山上に彼を置き、ワシントンやシェークスピアなどの古今の偉人が彼を見上げ、空には天使、周囲には大砲や軍艦が居並ぶ、といったもの。こんな絵柄に嫌がる彼女をパリ行きの魅力をちらつかせ、再び仕事に向かわせる。もとより、つまらない仕事のため、早く仕上げるはずもなく、遅々として進まず、国王も急ぐように督促する有様。
そんなある日、ホテルのウエイターのマックスが絵を早く仕上げなければお金を貰うことができなくなると忠告する。オーストリアにこの国を売り払おうとする国王に怒った国民が革命を起こすと、告げるのである。
このままではお金が入らないと、彼女を叩き起こし、宮殿に出かけ絵を完成させる。そして、国王が支払いの準備を始めたとき、群衆が集まり、“裏切り者”と大声で叫ぶ。国王、そこは詐欺師の本領発揮。大向こうの演説をぶち、国民も諦め引き上げる。しかし、この間に、自分の芸術信条を裏切った絵を描いたジェニーは、“裏切り者”の叫び声を自分に対する避難の声と錯覚し、完成した絵を破り捨てるのである。驚いたのも後の祭り。お金も貰えず引き上げる。 謝るジェニーに、お金は失ったが、もっと大切なもの、すなわち「あなたを得た」と結婚を迫るアルバートに、ジェニーは「アーティスト以外とは結婚しない」と頑として断る。アルバートは自分もアーティストである、自分の仕事を芸術的にやってのける、と主張するも、彼女は受け入れない。
彼女が去った後、ウエイターのマックスよりオーストリア大使が国王に会いにいくとの話を聞き、宮殿に潜み、秘密協定を締結するところの写真を撮り、2万ドルをせしめてホテルに戻る。
翌日彼女に会い、昨夜の事を話し、2万ドルを得た事を告げた後、アルバートはこの金を国王に返す、と言い始める。彼女が完成した絵を破り一文も得なかったように、自分も完成した作品(2万ドルを得た事)を一切無かったことにする。これで自分もアーティストとなったので結婚のプレゼントとし国王に返し、これでアーティスト同士うまくやって行けると主張する。
これに対してジェニーは、「同じ家に両方とも同じ考えのアーティストはいらない。それぞれが役割を担わなければと、あなたが芸術的なことを気にするのなら、私はお金を気にする」と言いはじめ、これでうまくゆく、と言う。そしてこの2万ドルを二人の結婚プレゼントとし、その後ふたり幸せに暮らしました、とさ。

 1983年6月24日(金):スペースシャトル着水のため中止。

2013年7月27日土曜日

CBS Radio Mystery Theater [Dreamers and Killers]

メモの日時;1983年6月22日(水)
タイトル: [Dreamers and Killers]
Episode; 1324

5年間続いた二人の仲を突然破棄してくれとの男からヘレンに話があった。若い女性が出来、目移りしたのだ。ヘレンは友達の友人から、大人しく引き下がることはない、彼を殺すくらいの気持ちがなければ、などと発破をかけられる。 その夜、彼女は夢で彼を川に突き落とす。翌日彼が話すところによると、夜中に新しい彼女と川辺を散歩をしていた時、何者かの力で川に突き落とされたが、運良く通りかかった船に救い上げてもらった。とのこと。
翌日の夢。車で彼を撥ねる。学校に出勤すると、彼(体育の先生。ちなみにヘレンは高等数学の先生)の腕に怪我のあと。尋ねると、新しい彼女と買い物に出かけていたとき、車が突進してきたため避けようとして転び怪我をした、と。
更に、彼女が銃殺隊の指揮官となり、反逆罪にて彼を銃殺する夢を見る。しばらくして彼がヘレンの家を訪ねて来て、買い物で強盗に遭遇し危うく殺されかかった、と。
あまりのショックで混乱した新しい彼女を病院に送った後、一人でいることに耐え切れず、男はヘレンのもとに救いを求めてやってきた。未だ彼の事を忘れられないヘレンは彼を迎える。もう、夢が恐ろしく寝るのも辛い彼女であるが、又も見た夢は、彼の部屋に毒蛇を置き殺そうとする夢。彼から話を聞くと、新しい彼女と動物園に行ったとき、毒蛇に噛まれたとのこと。
彼女からも見捨てられ、ヘレンのもとに舞い戻り、新しくやり直そうとの彼の言葉。ヘレンはその申し出を断わる。彼女は生まれ変わり、彼の存在を気にする事がなくなると、もう夢に見ることもなくなった。

2013年7月26日金曜日

CBS Radio Mystery Theater [Guilty as Charged]

メモの日時;1983年6月21日(火)
タイトル: [Guilty as Charged]
Episode; 1323

主人公・ファーラー。ある日、スピードオーバーで警官に止められる。翌日警官が訪れ、彼を強盗の容疑で逮捕する。彼に全く身に覚えのないことである。3日後、保釈金を払い、弁護士のサムと相談しポリグラフを受けて容疑を晴らそうとする。しかし結果は、はっきりとしないものであった。
更に州警察がやってきて、他の容疑で彼を逮捕する。こんな状態で会社もクビになり、妻との仲もしっくりいかなくなる。そして4件もの事件の容疑者として裁判に臨むことになる。そのうち3件は却下されるが、残りの1件では勝利を得るも裁判官の印象はグレーで、今後同様の事件が起きれば逮捕の可能性が残ることになる。 妻と旅行に出る時も、アリバイを確認するように注意して移動する始末。
ある日、強盗の車が逃亡する場面に出合い、後を追跡するとスピードオーバーに気付いた警官がこの2台を追い、先を走る車を止め犯人を捕らえるのである。そしてこの男こそが彼、ジーン・ファーラーを何カ月も苦しめた事件の犯人であった。ス

所感;結果がどうなるか、ハラハラドキドキの物語であったが、ピード違反に始まり、スピード違反に終わるといったオーソドックスな展開で話を閉じた。

2013年7月24日水曜日

CBS Radio Mystery Theater [The Last Duel]


メモの日時;1983年6月20日(月)
タイトル: [The Last Duel]
Episode; 1322

アレキサンダー・プーシキンの作品を脚色したもの。<br> サージェル大佐の埋葬の日から物語がはじまる。ニコルソン大尉とローレンス中尉の会話から、勇敢な戦死であるという大尉に対し、ローレンス中尉は、大佐は自分が申し込んだ決闘を逃げた卑怯者だと。これを咎める大尉に対しローレンス中尉は、決闘を申し込む。
 そこでニコルソン大尉は、サージェル大佐の真の姿を知らせるべく、回想を始める。ローレンス中尉がはじめてサージェル大佐と会った日、大尉とともにバカラをはじめる。大尉はローレンス中尉のよからぬうわさ、いかさまをする、と噂を大佐に話す。最初は信じなかった大佐ではあるが、注意深くみているうちに、噂は本当であると確信し、ローレンス中尉を呼びつけ、家を去るように命じる。
 それに対し、ローレンス中尉は名誉を汚されたと大佐に決闘を申し込む。 この決闘の申し込みに対し、連隊長でもあるサージェル大佐は受けようとしない。そしてこの噂は連隊中に広がる。挑戦を受けようとしない理由を尋ねるニコルソン大尉に対し、大佐は、自分は名誉をかけた決闘を控えており、つまらない事での決闘に身をさらすことはできない、と言う。
 大佐が決闘へと旅立つ日、大尉に話した事実とは、6年前自分の美しいフィアンセを奪われ、人々の前で恥をかかされ、決闘を申し込み決闘が行われるが、相手の男は全く死を恐れないし、死への準備もできていない。そんな男を殺しても仕方がないと、自分が撃つ権利を保留し、自分の好きな時に呼び出しをかけることにして、その時は別れたのである。
 そして、今回、友人の知らせで、その男が元フィアンセと結婚するとことを知り、今こそ再度決闘を終える時と決め、出かけて行くのだ、と。 それから数年後、ローレンス中尉がニコルソン大尉の副官となる。受け取った手紙をみると伯爵からの招待状。美しき夫人に会うことも知人を多くつくるひとつと共に出かける。そこで美しき夫人と会い、そのうちに伯爵も戻り、話がはじまる。そこで気づいたのは、壁の絵に弾の跡がのこっていること。銃の扱いの話からニコルソン大尉の友、サージェル大佐の話に及んだ時、伯爵もサージェル大佐のことを知っている、と。そして、ニコルソン大尉はこの伯爵こそが、サージェル大佐の決闘の相手であったことを知る。
伯爵が語るには、4年前、サージェル大佐が突然現れて決闘の続きを始めよう、と。しかし、その時、彼の妻(サージェル大佐の元フィアンセ)は視力を失い、伯爵の助けを必要とし、伯爵も彼女のために生きなければならないと必死の思いであるので、サージェル大佐は結局伯爵を許し、伯爵の撃ち損じた弾跡めがけて銃を撃ち、去っていった。そして、その後、妻の視力が奇跡的に回復し、現在に至っている、と。
この事実を知らされたローレンス中尉は自分の愚かさを恥じ、ニコルソン大尉に申し込んだ決闘もやめ、サージェル大佐を真の勇気、名誉ある戦死と認めることになる。

2013年7月23日火曜日

CBS Radio Mystery Theater [Jane Eyre ]


メモの日時;1983年6月15日(水)
タイトル: [Jane Eyre]
Episode; 0605
ブロンテ三姉妹のひとり、シャーロット・ブロンテの「ジェーン・エア」を脚色した作品。 住込家庭教師の職を得たジェーン・エアは荒野をソーンフィールド邸へと歩む。そこで、偶然犬に驚いた馬から落馬した男性に出会い、足に怪我を負ったその男性はジェーンも助けをかり、乗馬し立ち去る。
ジェーンはひとり道を歩き、ソーンフィールド邸に到着。家政婦のフェアファクスに迎えられる。当主は足の怪我の治療で不在。翌日現れた当主ロチェスター氏は丘で出会ったその人であった。当主との面接で、ジェーンは18歳。天涯孤独、親戚といえば、遠きマデラ(ポルトガル領マデラ島?)に住む、叔父のみとのこと。慈善教育施設で8年過ごし、広告で見た家庭教師の職を求めてこの地に来た、と。
面接を終え、ソーンフィールド邸での生活がはじまる。ある日のこと、3階の部屋から不気味な叫び声。家政婦のフェアファクスは、そこには気の狂ったグレース・フールが閉じ込められている、と。
当主のフェアファクスは自分の容貌についての批評をジェーンに執拗に求める。その話の中で、子供のアデルはフランス人の愛人の子供で血の繋がりはなく、彼のもとを去った愛人の子供故に何の愛情も感じないし、愛人が彼のもとを去ったのも自分の容貌故と思い込んでいるようである。当主は、そんな主人が嫌なら館を去れ、と言うが、ジェーンはアデルを大切に養育するとの気持ちを伝える。
そんなある夜、怪しい物陰とローソクの炎。後を追うと当主の部屋で火事騒動。ジェーンは大事になる前に発見しロチェスター氏を助ける。その翌日からロチェスター氏は何処かに出かけ、戻ってくると家政婦のフェアファクスは、ロチェスター氏はイングラム家の若く美しいブランチ嬢と結婚の話が整った、と。
ゲストとしてソーンフィールド邸に訪れたブランチ嬢には無視され気持ちが沈むジェーンであるが、鏡に映る自分の平凡な容姿を見て、「身の程」を認めようと努める。この頃にはジェーンはロチェスター氏に心を寄せるようになっていたのだろう。
ゲストにメイソン氏を迎えたある夜、また狂おしき叫び声。ロチェスター氏に供をするようにと部屋に入ると血まみれのメイソンと狂女。狂女の叫び声が響く。その後平穏な生活が続くも、ある日家政婦のフェアファクスより、当主が話があると庭に呼び出される。そして、ロチェスター氏からブランチ嬢との結婚が1ケ月以内に行われる事になったと告げられる。アデラも寄宿学校に預けることになったため家庭教師は不要になった、と。 アデラと離れること、それと思わず口に出た、ロチェスター氏と遠く離れることになるのが悲しいとのジェーンの言葉。と、思いがけなくロチェスター氏からジェーンに結婚の申し込み。ロチェスター氏もジェーンに心を寄せるようになっており、ブランチ嬢との結婚の話しをしながら、ついにジェーンとの結婚を決心したのだろう。
家政婦のフェアファクスは理由は言わないがこの結婚に反対するし、結婚の準備の間にも花嫁衣装が引きちぎられるなど不可解な出来事が起こるも、結婚式の当日を迎える。式がはじまったとき、メイソン氏が現れ、結婚の無効を主張する。ロチェスター氏には既に妻があり、重婚にあたる、と。また、ジェーンの叔父に連絡を取り、結婚の中止の書面も手にいれている、とも。部屋に閉じ込められた狂女こそがロチェスター氏の妻であった。メイソン氏はその狂女の兄であった。
あまりの出来事に部屋に引きこもるジェーン。その怒りと悲しみが落ち着くまで部屋の外で待っていたロチェスター氏は事の経緯をジェーンに話す。結婚はビジネスが不調になったロチェスター氏の父親が、借金の肩代わりに、息子であるエドワード・ロチェスターと金を借りた男(メイソンの父親)の娘との結婚の約束をする。その娘は母親と同じく心の病に冒されていたのだが、それを知らされず結婚。娘は結婚後すぐに発狂し、それ以来10年以上も苦しんできたとして、ジェーンに許しを乞う。しかし、ジェーンは静かに別れることを願う。
ソーンフィールド邸を離れ、できるだけ遠くへと、しかし行き場のないジェーンが辿り着いたのが牧師セント・ジョン・リバースの教会。そこで、過ごすうち、マデラの叔父から巨額の遺産を受け取れることになる。ジェーンはそのお金をセント・ジョンの教会活動と自分の育った教育施設に寄付。生まれて始めて「自由」を手にしたジェーンの心によぎるのはエドワード(ロチェスター)のこと。
ジェーンは、ソーンフィールドを訪ねる。運良くソーンフィールド邸の召使をしていた老人と出会い話を聞くと、邸は狂女の手によって焼失。廃墟となり、ロチェスターも今では全盲となり、ひとり、寂しく暮らしているとのこと。ジェーンはロチェスターのもとに急ぎ、二人はついに結ばれたのである。

1983年6月16日(木)放送の[Sorry to Let You Go;episode0727]は1983年4月25日(月)の再放送 1983年6月17日(金)放送の[Trial for MUrder;]は1983年4月26日(火)の再放送

2013年7月22日月曜日

CBS Radio Mystery Theater [The Imposter]

メモの日時;1983年6月14日(火)
タイトル: [The Imposter]
Episode; 0612

新人の劇作家、初めての芝居が開演されるその日、その女性作家より電話があり、自分の名前を削って欲しい、と。連絡を受けたプロデューサー、驚き、印刷も既に出来ているし、その時間的余裕もない、と。ともあれ、同僚を彼女の家に向かわせる。
そこで、彼は彼女の友達に会い、彼女の気が動転していること、そして、劇作家の名前もある男の名前に変えて載せて欲しいとの彼女の意を伝える。
この劇作は、automatism(無意識的行為)によって書いた もので、真の作者はマーティン・バーベインという俳優であると。しかも、その俳優は50年も前に亡くなっている、と言う。信じられない様子の男に、彼女は昔、国連の同時通訳の仕事をしていた時からの話をはじめる。
彼女は隣の仏・英同時通訳者に意識を向けたとき、無意識下において、その通訳者と同一化し、話せるはずのないフランス語を完全なイントネーションで話したのである。
彼女の家に帰り、Qui--ja Boardの占いをしてみると、MARという文字を選ぶ。非常に疲れた様子であるので、眠りにつき、翌日、話すには、夢の中で、誰かが自分に近づき、「インディアンラブコール」が聞こえたと言う。そしてこのことより、昨夜のMARはMartinの略であり、マーティン・バーベインという男を意味していた、というのである。jその日から彼女は彼に劇を書くようにと急かされ、劇を書きはじめ、出来上がった劇作名をColon of Disireと名付けたのである。
大評判を得、彼女ととに劇場に向かい、看板のイルミネーション文字を見ると、Colon of Disire、作マーティン・バーベインとなっていた。

2013年7月19日金曜日

CBS Radio Mystery Theater [Beyond the Barrier]


メモの日時;1983年6月13日(月)
タイトル: [Beyond the Barrier]
Episode; 0612



科学的事実のみを信じる有能な研究医師。自動車事故にて同僚の医師から死の宣告をうける。彼には医師や看護師の話は聞こえるが、彼らに話しかけても彼等は気づかない。完全に死亡したと宣告される頃、ある声が聞こえる。「ドアを開けてこちらに来るように」と。亡くなったと。友、父、兄を見て、一条の細い道を導かれ進むと、次第に広くなり、見えてきたのが、彼の病院、そしてシーツに覆われた自分を見つける。そして、その瞬間に。。。
死体が動き奇跡が起こり、彼は生の世界へと戻って来る。何週間もの旅ちと感じられたものが、実は15分程度の短い時間の中での出来事であった。Time,Space,Motionを絶対のものとしていた科学的合理思考の彼には、思いもよらなかった出来事である。

1983年6月10日(金)放送のThe Hounds of the Baskervillesは
1983年5月5日と同じのため省略。

2013年7月18日木曜日

CBS Radio Mystery Theater [The Rich Ostrich]

メモの日時;1983年6月9日(木)
タイトル: [The Rich Ostrich]
Episode; 0841

 話はこの事件に巻き込まれた新聞記者ジャック・サイモンの回想ではじまる。 田舎にサーカス一座。ビジネスはあまり上手くいってないようである。そこに、サーカス狂いのインド人外交官モハメッドが訪問するということで派遣された記者ジャック・サイモン。サーカス一座の座長の娘ジュリーとモハメッドのエスコート。そして、ダチョウの檻に近づいた時、ジュリーの注意を聞かず檻に近づき、ターバンにつけていた家宝のダイヤモンドをダチョウに飲み込まれる。
モハメッドは狂乱の風。直ぐに取り返せと抗議するも、法的にはモハメッドは、何も主張できない。記者は、そのうちに出てくる、などとコメントするも、モハメッドは直ぐに返せ、と大騒ぎ。記者はこの出来事を新聞にニュースとして載せると一座は一点、大盛況。テレビクルーも取材に来る始末。それはともあれ、ダチョウの扱いの話している時に、ダチョウをオークションにかけよう、とのアイデア。これが結構受けて25000ドルものお金が集まる。 しかし、突然娘のジュリーとモハメッドが消え去る。ジュリーに心を寄せていた記者は驚くもどうしようもない。
そして数ヶ月後、父親に会いに田舎に戻った記者はその地に同じサーカス一座が来ていることを知る。そして、ダイナー(軽食レストラン)でみたものは、談笑するジュリーとモハメッド(正確にはインド人外交官に化けた男)、そして父親。事件は一座が仕組んだ詐欺であった。 記者は新聞報道するなど、結果的に事件に組み込まれてあり、事件当事者でもあり、この事実を報道することはできなかった。 それにしても、ジュリーが記者に、モハメッドの宝石が実際ダチョウに呑み込まれるところを見ていない。ひょっとすると、モハメッドの一人芝居の詐欺ではないかと、モハメッドというインド人外交官がいるかどうか記者に調べさせるなどといった緻密なプロットに呑み込まれた記者ではあった。

2013年7月16日火曜日

CBS Radio Mystery Theater [Wuthering Heights]

CBS Radio Mystery Theater 一日一話 [Wuthering Heights] メモの日時;1983年6月8日(水)
タイトル: [Wuthering Heights]
Episode; 0643

エミリーブロンテの古典、「嵐が丘」を脚色した作品。
物語は家政婦であるネリー・ディーンの語りからはじまる。「嵐が丘」に住むアーンショー氏はロンドンやリバプールで見かけた、困っている人を邸宅に連れてくる。この物語の語り手で、家政婦のネリー・ディーン夫人もその一人だが、今回はジプシーの孤児に出会い、邸宅に連れ戻る。野生児のようなその子供にネリーは粗略な対応をしようとするが、主人のアーンショー氏は実の子の兄弟として対するように命じ、そして名前を幼くして亡くした子と同じヒースクリフと名付ける。
アーンショー家には兄と妹がいた。アーンショー夫人は子供達が幼い時に既に亡くなっていた。兄のヒンドリーはヒースクリフに辛くあたるも、妹のキャサリンとは仲良く過ごす。ヒンドリーは大学にいくことになり邸を離れ、キャサリンとヒースクリフは仲睦まじく過ごす。
ある日アーンショー氏が眠るようになくなる。アーンショー氏の葬儀にも戻らなかったヒンドリーであるが、結婚したフランセスとともに「嵐が丘」に帰ってくる。家の主人となったヒンドリーはヒースクリフを兄弟ではなく単なる召使として扱う。ヒースクリフとキャサリンの楽しみはヒースの茂る丘での二人だけの時間。丘で遊ぶ二人は好奇心から上流階級の家族の住む「スラッシュクロス」を訪れ、そこに住む兄のエドガーと妹イザベラ相手に悪ふざけをするが、キャサリンは番犬に噛まれて傷つき、5週間「スラッシュクロス」に留まることになる。そしてクリスマスが近づく頃、嵐が丘に戻ったキャサリンは上流階級の令嬢に大変身していた
。 ヒースクリフを心の底から愛するキャサリンも、裕福なリントン家の嫡男であるエドガーから求婚され、エドガーと結婚するか、困難であってもヒースクリフと一緒になるかとネリー相手に悩みを打ち明ける。そのときヒースクリフが二人の話を偶然耳にし、エドガーを選んだと思い込み、「嵐が丘」から姿を消す。発言の真意を伝えようと雨の中後を追うキャサリンも彼の姿をみつけることはできなかった。
数年後、ヒースクリフは見違える姿で「スラッシュクロス」のキャサリンのもとに現れ挨拶。復讐の始まりである。まずは自分を粗略に扱ったヘアトンへの復讐。「嵐が丘」に滞在しフランシスを亡くし、その子のヘアトンも顧みず荒れた生活を送るヒンドリーと賭博カード。結局ヒンドリーの財産を奪い「嵐が丘」を我がものにし、ヒンドリーの子のヘアトンには教育の機会も与えず捨て置く。
そして次は自分を捨てたキャサリンと、自分からキャサリンを奪ったエドガーへの復讐。ヒースクリフはエドガーの妹のイザベラに近づく。ヒースクリフの真意を知るキャサリンはイザベラに忠告するが聞き入れられない。また、それ以上にヒースクリフのイザベラへの接近は虚飾の恋愛ゲームと知りながらも、ヒースクリフへの想いを捨てきれず悩み、心の病に冒される。
ヒースクリフの魅力に惹かれたイザベラは、結局、キャサリンの忠告やエドガーの制止も虚しく「嵐が丘」に出奔しヒースクリフのもとに。ネリーは「嵐が丘」を訪れ、復讐故の結婚を辞めるようにヒースクリフに懇願するも一顧だにされず。逆に病で倒れたキャサリンに会えるよう、手紙を託される。キャサリンのもとに訪れたヒースクリフ。二人は愛憎こもごもの感情での抱擁。これが二人の最後の出会いとなる。
病のもと娘を出産したキャサリンは出産後ほどなくこの世を去る。キャサリンの死を知らされたヒースクリフは慟哭に沈む。キャサリンの墓を暴き、リングとともに自分の黒髪を供える。

ここから話は、次の世代に展開。「嵐が丘」では、荒れた暮らしで無一文となり、ヒースクリフの情けに縋って暮らしていたヒンドリーも今は亡く、イザベラは病弱の子リントン・ヒースクリフをもうけていた。一方の「スラッシュクロス」では、病に冒されたエドガーはキャサリンの忘れ形見、その名も母の名を継いだキャサリン・リントンを護り、家政婦のネリーとともに暮らしていた。
ある日のこと、家政婦のネリー・ディーンの制止も聞かず「嵐が丘」に足を伸ばしたキャサリンはヒースクリフに出会い、「嵐が丘」に招待される。制止するネリー・ディーンの諫言も虚しく「嵐が丘」を訪れたキャサリンは従兄弟であるリントン・ヒースクリフに会う。「スラッシュクロス」に戻ったキャサリンは父の制止も聞かず、病弱なリントンの世話をするとの約束を守るため再び「嵐が丘」に。リントンの書いたラブレターにも心をうたれた、よう(実際はヒースクリフが書き、キャサリンを呼び寄せるための奸計と言った印象を暗示している)。その頃、父のエドガーの病気も重篤な状態に陥っていた。 「スラッシュクロスクロス」に姿を現したヒースクリフは家政婦のネリーも「嵐が丘」に呼び寄せる。「嵐が丘」でリントンの世話を済ませたキャサリンとネリーが「スラッシュクロス」に父親の看病に戻ろうとするが、ヒースクリフは二人を閉じ込める。「スラッシュクロス」で病に苦しむエドガーが亡くなるまで帰さない、と。エドガーを惨めな状態に陥れるためである。そして、リントンとキャサリンの結婚証書を作る上げ、二人を夫婦としてしまう。キャサリンは自分を必要とするリントンへの同情からの恋愛故か、結婚を受け入れる。
キャサリンはヒースクリフに、彼が亡くなっても悲しむ人など誰も居ないと告げたその夜遅く、墓場にローソクの光。訝しく思ったネリーが向かうと、墓場にヒースクリフ。穴を掘っており、自分が亡くなった後は亡きキャサリンの眠る方角に向けて葬ってほしいと告げる。
病弱なリントンも亡くなり、父親も既にいなくなったキャサリンは、孤独で行き場もない。ヒースクリフは「スラッシュクロス」と「嵐が丘」の二つとも我が物にした。ネリーは、キャサリンにヘアトンと友だちになることを勧める。読み書きも出来ないヘアトンに読み書きを教えては、と。二人を近づけさせようとしないヒースクリフではあるが、次第に静かに、そして弱っていく。そうして何故かヒースクリフは食を断ち、そしてある雨の夜、雨に打たれ地面に横たわるヒースクリフの姿。既にこと切れていた。

2013年7月12日金曜日

CBS Radio Mystery Theater [A Heart of Gold]


メモの日時;1983年6月7日(火)
タイトル: [A Heart of Gold]
Episode; 0603

金(Gold)に魅せられた女性メリアム夫人。幾多の金製品を所蔵するも、後継者もなく、さりとて金を持って墓場に行くこともならず、自分の肖像を刻んだコインにつくり直して、市に寄付しようと顧問弁護士に告げる。
弁護士は肖像画を描く画家を新聞で募集の手配。そして、その新聞記事を見たとひとりの画家エリオット・ラスコーが訪ねてくる。持参した作品に夫人は満足。弁護士は詐欺師の疑いもあると身元調査をし、確認のうえ、肖像画を描くことを依頼する。
画家ラスコーに肖像画を描かれながら、子供の頃から金を蒐集してきた昔を回想してゆく。イアリングは友人の女性が持っていたものを、どうしても欲しくなり、さる筋に1万ドルで依頼して彼女の耳をそぎ落とし、彼女には必要無くして手に入れた。また、黄金の花瓶も、老人を騙して借り受け、知らぬ風を決め込んで取り上げ裁判沙汰になろうとするが、彼女との話に老人は怒りのあまり心臓発作で死に至り。結果的に手元に残った。
こうしてコインが完成した日、画家の到着が遅く、持ち逃げしたのかなど邪推するうちに画家が現れる。そして手渡したコインを見て彼女はショックで死んでしまう。そのコインをみると老人の像が浮び上がり、しかも片耳が削ぎ落とされていたのである。

2013年7月10日水曜日

CBS Radio Mystery Theater [Little Green Death ]

メモの日時;1983年6月6日(月)
 タイトル: [Little Green Death]
Episode; 0619
 上手くいかない。昨夜も借金の返済延期をボブ・カートランドに申し込みに行くも断られ、どうしたものかと、二日酔いの辛い体で、朝、妻のルーシーと話し合っていた。 そこに保安官が現れボブ殺しの容疑でエルマーを逮捕する。
妻のルーシーは最初否定するも、犯行現場に残された拳銃にエルマーの指紋が残っており、次第に自信を失い、もし殺したとしても、それは一時の気の動転ゆえのこと、と言い出す始末。 ここに登場するのが友人であるフィル・ヘィスティング。ルーシーに思いを寄せており、この時とばかりに、親切心を装い、偶然街を訪れていた有名な女性法律家ゴードンをルーシーに会わせ、彼の無罪を証明せんとする。
ルーシーは主人の危機的状況に他の女性の世話になることに軽い嫉妬をおぼえるも、女性法律家に諭され、当初は一時の気の動転ゆえの犯行との方針での弁護を依頼するも、最後は主人の無実を信じるに至る。 殺されたボブの娘も、昔、エルマーを巡ってルーシーと恋の鞘当てをしてもおり、事は予断を許さない。
結局ドロシーの調べにより、犯人はフィル・ヘイスティングであると。その決め手は、殺人当日のアリバイで、殺されたボブの家に行かなければできない事実をフィルが隠している、と。それは彼の車。車にはグリーンのペンキがついているのだが、それは殺人当日、橋のペンキ塗り作業のとき、そこを通る車しか付着しないものであった。
犯行当日、ボブを殺し、酒場で酔いつぶれたエルマーを介抱するふりをし、酩酊したエルマーの指紋を銃につけ、現場に銃を置きに車で戻る。フィルはエルマーを罪に陥れ、愛するルーシーを今度こそはと、手に入れようとしたわけである。

2013年7月8日月曜日

CBS Radio Mystery Theater [The license to kill]


メモの日時;1983年6月3日(金)
タイトル: [The license to kill]
Episode; 0590


猛烈コーチに試合での態度が強烈でない、とクビになった男。自分の不注意で女房に大怪我をおわせ、お金が必要になり、コーチに頼み猛烈なプレーヤーとなって試合に登場する。
当然の結果として相手のプレーヤーに瀕死の重傷を与える。悪名轟くぷとなるも、女房が奇跡的に回復。もう金は必要なくなるが、大金の魅力もあり、続行。ついに人を殺してしまう。また続行を強要したコーチも殺すことに。本人はあまりのショックに正常な認識もできなくなってしまう。
もともとも純粋で優しい男であっただけに、性格の変容の大きさにたえられなかった、のだろう。

2013年7月4日木曜日

CBS Radio Mystery Theater [Hit me again]


メモの日時;198362()
タイトル: [Hit me again]
Episode 0564


 録音状態が大変悪いので聴き取り難い、というか、聞く気持ちになれない。ほど。それはともあれ、Hit meとは、カードゲームのブラックジャックで、カードを要求するときの用語。
順風満帆の人生を送るコンピュータ技師ジェレミー・ダイクマン、ある日仕事を辞めると妻のジュリーに告げ、ギャンブラーになる、と。予測可能な人生に飽き、子供もいないことでもあるので、家も売り払い、世界中の賭博場を渡り歩こうと妻に提案。もとより、妻は賛成するはずもなく、仕事も家庭も放り出しジェレミーひとりで賭博場通い。
偶の連絡は共に築いた財産の分割をもとにした借金の申し込み。妻は受け入れるわけもない。妻は友人の精神分析医フランクに相談するも、ギャンブルには対処法はない、と。逆に、以前からジュリーに惚れていたフランクはジェレミーと別れて自分と一緒になろうと言い出す始末。
賭博場に通う夫のもとにある日妻が訪れる。妻が傍にいるだけで勝ち運に味方され 勝負に勝つので、「幸運の女神」の彼女に傍にいてくれるように頼むも断られる。
幻に見るのも、勝利の女神。場数を踏み、コンピュータ技師としての得意の統計を駆使して勝ち進む。賭博の主人も心配になるほどの負け知らずに快進撃。仕事も家庭も失った上に、賭場の主人により命を失う状況にもなる恐れもでえくる。
そんなとき、精神分析医の友人から女房の妊娠を知らされ、妻の元へ。そして、負けることのないギャンブルには興味がなくなった、と。彼女曰く、祈りも、大したものだわ、と。


2013年7月1日月曜日

CBS Radio Mystery Theater [Little Lucy's Lethal Libation]

メモの日時;198361()
Episode 0666



妻を殺しサナトリウムにて、女性医師の診断を受けている男。はじめは医師に抵抗するも、次第に女性がこの社会で男性に取って代わろうとする陰謀を主張し始める。
広告代理店に勤めていたこの男性は、ドッグフードの宣伝で大成功を収め、次の担当として飲料会社であるLittle Lucy's 社をアサインされる。彼が帰宅した時、妻は同社の大ヒット飲料水であるLittle Lucy's lively libationを買って帰ってきており、有名大企業の担当になったと昇進を祝うが、彼はあたかもしシベリアへの流刑の如く左遷と考え、女性の陰謀にて、男性をすべて追っ払っているのだ、と述べる。
広告宣伝関係の会社の社長も女性。彼女の指示で Little Lucy's lively libationの宣伝を担当することになるが、昔ながらの宣伝手法を踏襲するだけであり、自分の入る余地がないと抵抗するも、結局その会社に。Little Lucy's社に赴き、女社長と話をすれども、従来通りの宣伝で充分とのこと。
ある日、彼の昔の仲間の男性と話をすると、彼はLittle Lucy's社の飲料水を製造する化学式を盗み100万ドルを得ようとする計画を告げ、仲間になるように勧める。Little Lucy's社の社長に近づき、この80歳の女社長を誘惑し、飲料のエッセンスの秘密を盗むよう求められる。
言葉巧みに彼女に近づき、詩的創作力を発揮し、彼女を信用させ、厳重にガードされたコンピュータルームに一緒に入る。最初は離れたところで彼女がキーボードを操作する姿を見るだけではあったが、回を重ねるに従い次第にコンピュータに近づき、肩越しに小型ムービーで録画するに至る。
そして、計画実行の当日、コンピュータルームで、彼を完全に信用した女社長が話したことは、彼の女房も、この世を女性の天下とする一員であり、女社長は彼女の地区司令官である、と。そして彼のことを女社長に逐一報告していたことを知る。怒った彼は女房を殺し今ここにー
この診断の跡、医師が電話を受けた後した相手は広告代理店のボスの女性。「女社長は少し喋り過ぎ。処理するように、と」。女医もまた、この陰謀グループの一員であった。

2013年6月30日日曜日

CBS Radio Mystery Theater [The Awakening]



メモの日時;1983531()
タイトル: [The Awakening]
Episode 0553


「自分が 何なのかわからない。自分にあるのは、心の中での何かに目め、人をす、お前をすことにある」。音されたこのテプの分析を刑事に依された女性心理分析官は、こもテプに不自然さを感じる。セリフは既に準備されているようであるし、偶然この医師をれ診察を受けたように仕んでいるが、これはなる別殺人ではないと意を述べる。
された医者の秘書が殺人犯である相棒に電話。どうして診察の録音テープを残したのだ、と詰問するが、その相棒の男は、あまりのセリフパフォマンスの出来えに、テプを消すのがもったいなく、むしろき返したほどである、と。秘には完全犯罪だから心配い、と述べる。
調べがみ、刑事がされた医の妻に、何かわったことがなかったか、とねると、される前の電話を受けた後、医師が大に困った子であったとの妻の言。早速、その電話の相手のもとを電話内容をねると、医断を受けたの浮する内容がタイプされて送り届けられ、口止め料を迫されたため、医に抗した、とす。
は、秘音テプを持ち出し、迫したことを知り、彼女を翌日クビにした。刑事と心理分析官は秘に食事に出ていたので察内容を知らない、というのは嘘であり、音テプをオフィスでタイプし、送りつけた、との推理で診療所に出向き彼女に何食わぬでタイプを依迫文と同じタイプフェスと思いきや、タイプフェスは全く物。は犯行のタイプは故障し修理に出していたため、のタイプフェスであっただが、思惑の外れた心理分析官は地にる。
証拠のない限り逮捕はできないとの刑事の主し、分析官はセリフの言い回しから、犯人は俳であると信。街の劇場調べ、The Awakeningというが上演されていることを知り、そこにで出かけると、舞台では音テプと全く同じくセリフ。その俳を犯人と信。秘からの連絡 分析官をしに来た犯人を、言巧みに誘導し、催眠で眠らせて地を逃れる。は分析官にとっては、これが最初の催眠緊張のあまりを失うも、け付けた刑事とともに一件落着。