2016年2月23日火曜日

CBS Radio Mystery Theater  [The Voice That Wouldn't Die]

第百二十八話

メモの日時;1983年9月23日(金)
タイトル: [ The Voice That Wouldn't Die]
Episode;1387


軍隊を退役となりインドより戻ったヘンリー・モーティマとその娘ロリーナ。馬の世話をする従卒と共に亡き妻と一夏を過ごしたスコットランドのエジンバラの近くに館に居を構える。ある嵐の日、乗馬にでかけた娘が血の気を失った姿で館に戻る。嵐を避け近道をし、廃墟となった館の辺を駆けたとき、不気味な声を聞いたと訴える。父は幻聴として信用しない。医師も荒馬によるショックかインドから帰った直後故の症状であろうとの見立て。
部屋で休むロリーナ。悪夢にうなされる声。それを聞いた父親に、ロリーナは、何と言ったか尋ねると、 ”Mother, let me in”と聞こえたと父親の返事。ロリーナは母が同様な声を聞いた後、高熱にうなされ亡くなったため、母親が自分を求め、母親が亡くなったように自分も同様の運命を辿ると思い込む。

彼女の馬も何かを感じているようで、気が立っている。当初は娘の訴えに耳を傾けなかった父のヘンリー・モーティマも、実際に自分でその声の正体を確認すべしと従者のジャイビスと共にその廃屋に赴く。恐々と廃墟に入る二人。そこではっきりと"Mother, let me in"との声をきく。
実際にその声を聞くに及び娘の言葉を信じるようになる父。しかし、医師は全く信用しない。病状が悪化するロリーナ。父親は医師を廃墟に連れて行き、医師もその声を聞くにおよび、この不可思議な現象を鎮めてもらうべく、キリスト教の聖職者を招き廃墟に向かう。
聖職者は廃墟でその声を聞くなり、"ウィリー"と名前を唱え、彷徨う魂を鎮めるべく祈りを捧げる。実は、この声の主ウィリーとは、廃墟となっている家の家政婦の子供であった。一家が外出したとき、母親が家の中で亡くなり、完全に閉じられた館の中に入ることができず、この子供はドアの前でなくなった、と。そしてその子の最後を看取ったのもこの聖職者であった。
聖職者により永遠の安らぎを与えられたウイリー。不気味な声は、彼女の魂ではなく、廃墟の館に向けられたものであった。その声が消えるとともに、ロリーナの病気も回復したのである。

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