2013年7月28日日曜日

CBS Radio Mystery Theater [The Wedding Present s]


メモの日時;1983年6月23日(木)
タイトル: [The Wedding Present]
Episode; 1325

時は1912年、欧州の誰も知らない小さな国、グラッツブルグ。そこへ、一文無しで流れ着いたのが詐欺師アルバート・タルバー。詐欺師の本領を発揮し、アメリカの有力雑誌の欧州特派員との触れ込みで無銭飲食。自分の記事を載せればこのホテルはアメリカ人で満杯になる、と。
さてとも、金儲けの話を考えねばと、ウエイターに国王のことを聞くと、現在の王は先代の王を殺して位についた、と。なるほど、町中に王の肖像が溢れている。王の名はkingボブラ。どこかで見かけいたことのある顔である。翌日、王に拝謁の栄を賜り、結局はこの王は昔の詐欺仲間であるジェイク・テンデールであった。
ジェイクから一緒に仕事をしようと持ちかけられるが、人殺しをすうような男と一緒に仕事をするのは嫌だと、変な詐欺人気質を発揮しホテルに帰る。ホテルのレストランに所在なげな女性ジェニー・ハウエル。早速近づき身の上話を聞くと、パリで絵の勉強をするも、お金を使い果たし、アメリカに帰る途中、間違ってこの国に来てしまい、途方に暮れている、と。
アルバートは金儲けの話を思いつく。彼女に国王の肖像画を描かせ、1万ドルをせしめ、折半しよう、と。翌日王に謁見し早速絵に取りかかるも、彼女は国王の注文に疲れ果てる。オリンポスの山上に彼を置き、ワシントンやシェークスピアなどの古今の偉人が彼を見上げ、空には天使、周囲には大砲や軍艦が居並ぶ、といったもの。こんな絵柄に嫌がる彼女をパリ行きの魅力をちらつかせ、再び仕事に向かわせる。もとより、つまらない仕事のため、早く仕上げるはずもなく、遅々として進まず、国王も急ぐように督促する有様。
そんなある日、ホテルのウエイターのマックスが絵を早く仕上げなければお金を貰うことができなくなると忠告する。オーストリアにこの国を売り払おうとする国王に怒った国民が革命を起こすと、告げるのである。
このままではお金が入らないと、彼女を叩き起こし、宮殿に出かけ絵を完成させる。そして、国王が支払いの準備を始めたとき、群衆が集まり、“裏切り者”と大声で叫ぶ。国王、そこは詐欺師の本領発揮。大向こうの演説をぶち、国民も諦め引き上げる。しかし、この間に、自分の芸術信条を裏切った絵を描いたジェニーは、“裏切り者”の叫び声を自分に対する避難の声と錯覚し、完成した絵を破り捨てるのである。驚いたのも後の祭り。お金も貰えず引き上げる。 謝るジェニーに、お金は失ったが、もっと大切なもの、すなわち「あなたを得た」と結婚を迫るアルバートに、ジェニーは「アーティスト以外とは結婚しない」と頑として断る。アルバートは自分もアーティストである、自分の仕事を芸術的にやってのける、と主張するも、彼女は受け入れない。
彼女が去った後、ウエイターのマックスよりオーストリア大使が国王に会いにいくとの話を聞き、宮殿に潜み、秘密協定を締結するところの写真を撮り、2万ドルをせしめてホテルに戻る。
翌日彼女に会い、昨夜の事を話し、2万ドルを得た事を告げた後、アルバートはこの金を国王に返す、と言い始める。彼女が完成した絵を破り一文も得なかったように、自分も完成した作品(2万ドルを得た事)を一切無かったことにする。これで自分もアーティストとなったので結婚のプレゼントとし国王に返し、これでアーティスト同士うまくやって行けると主張する。
これに対してジェニーは、「同じ家に両方とも同じ考えのアーティストはいらない。それぞれが役割を担わなければと、あなたが芸術的なことを気にするのなら、私はお金を気にする」と言いはじめ、これでうまくゆく、と言う。そしてこの2万ドルを二人の結婚プレゼントとし、その後ふたり幸せに暮らしました、とさ。

 1983年6月24日(金):スペースシャトル着水のため中止。

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