2013年6月14日金曜日

CBS Radio Mystery Theater [The Study in Scarlet]

メモの日時:1983520日(金)
タイトル:[The Study in Scarlet]
Episode;0623


コナンドイルのシャーロックホームズが活躍する『緋色の研究(A Study in Scarlet)』を脚色した作品。
話は部屋をシェアしたホームズとワトソンの二人の会話から始まる。ホームズは初対面にもかかわらず、ワトソンがアフガニスタンから帰還した軍医であろうと推理。(軍医であることは知らされていたが、アフガンからの帰還は、身体が不自由であり負傷したとすれば当時の英国軍の状況からアフガンであろうと演繹的に導き出したのだろう、か)。驚くワトソンを尻目に、客が来た時は居間を使わせて欲しい、と申し出る。警察といった公的な機関や私的な事件などの相談に乗るコンサルタントや、たまたまワトソンが目にし、批判した記事を書くことなどを生業としていると自己紹介をする。批判された記事への論理的反論をワトソンも納得し二人は気の合う仲間として一緒に暮らす。
そうしたとき、警察から援助の依頼。現場に駆けつけると、男が血を吐いて亡くなっており、傍に女性の指輪と壁には"RACHEL" との血文字がかかれていた。
スコットランドヤードのグレッグスン刑事はその文字を女性の名前と推論するが、ホームズは、それはドイツ語で「復讐」であると指摘。死因も毒殺であることや犯人の人相・体系などを推理する。
遺留品から被害者の名前はドレッバー、名刺の裏面にあったス タンガスン と言った名前、そしてこのドレッバーがニューヨークに戻る直前であったといった事実を手に入れる。また、現場の周りには馬車の轍の跡と二人の足跡。また現場付近での聞き込みで酔っ払いがいた、との警察の証言も得る。
そうしてホームズが打った次の手は、現場で見つかった指輪の持ち主を探すべく新聞広告を出す。そこに現れたのは老婆。その指輪は娘のものと。老婆に指輪を渡し、乗り込んだ馬車を追跡し行き先に到着するも馬車から誰も出てこない。御者は怒るも、ホームズは、老婆は若者、しかも役者が犯人に依頼され老婆に化けて指輪を取り戻しにきたものと推理する。
話は一転。警察が犯人を逮捕したとの報。犯人は遺留品にあったドレッパーの下宿先の息子である、と。下宿先に聞き込みに行き、その下宿の娘の証言によると、一度下宿を出るも、再び下宿に戻った酔いどれのドレッパーが、金にあかせてその娘を連れ出そうとしたことに怒り、彼を追いかけ殺害したのだ、と。
夜遅く戻ってきた兄が妹に「もう心配することはない」といったセリフがその事実を証明していると、グレッグスン刑事が推理を開陳しているときに飛び込んできたニュース。ドレッバーの仲間であるスタンガスンがホテルで刺殺されたとの報である。
ホームズとワトソンの会話。犯人の目星はとのワトソンの質問に、すべてはアメリカのクリーブランドから生じていると。そして、現在は電報で現地からの問い合わせの回答を待っている、とのこと。
ワトソン同席のもとグレッグスン刑事との会話。犯人の目星は、との問いに、ホームズは「犯人はジェファーソン・ホープ」であると告げる。電報の回答により、クリーブランドにてドレッバーは警察にジェファーソン・ホープの「攻撃」からの保護を求めていたこと、そして間も無くアメリカを離れヨーロッパに逃げ延びたことをつげる。その原因は結婚話のもつれから、とのこと。
話は終盤に。グレッグスン刑事とワトソンとの議論の席にホームズが呼び寄せた御者が部屋に。ホームズはこの人物がジェファーソン・ホープであると告げ刑事に逮捕させる。後は犯人であるジェファーソン・ホープの告白。心臓の病のため裁判にまで生きていられそうにない、とその場で話を始める。
クリーブランドでの出来事。ジョン・フェリーとその娘ルーシー。ルーシーとジェファーソン・ホープは結婚をする予定であったが、賭け事で一文無しになったジョン・フェリーを救うため、ルーシーは彼女を求めるドレッバーと一緒になるも、心労で親子とも数ヶ月で急死。怒りに燃えるジェファーソンに恐れを抱き、ドレッバーとその仲間であったスタンガスンはヨーロッパに逃避。それを追っかけてジェファーソン・ホープもヨーロッパに渡り、御者であった経験を活かし8年の歳月をかけてロンドンで二人を見付け出す。
殺害の機会を伺っていたとき、下宿を追い出されアメリカに戻るべく駅に出向いた二人ではあるが、下宿の娘を連れ出そうと酔ったドレッバーは下宿に戻る。そのとき兄の海軍軍人に杖で叩きのめされ、それでも酒を求めてホテルに向かおうとするドレッバーを見張っていたジェファーソン・ホープは馬車にのせ、犯行の行われた部屋に連れて行く。
そこで、毒薬とそうでないカプセルを二つ示し、ドレッバーに選ぶように。逡巡するもドレッバーが選んだカプセルが毒薬であり、彼は亡くなる。一方のスタンガスンは毒薬か否かの二者択一を避けたため刺殺となった、と。告白をし終えたジェファーソン・ホープは心臓の病で急死し、話が終わる。

原作ではドレッバーとスタンガスンはモルモン教徒であったり、スコットランドヤードの刑事はグレッグスンの他、狂言回しと言ったレストレイド刑事が登場するのだが、さすがにモルモン教徒の下りは全面的に削除され、レストレイドも外されていた。

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