2016年1月7日木曜日

CBS Radio Mystery Theater  [Son of Satan]

メモの日時;1983年8月19日(金)
タイトル: [ Son of Satan]
Episode; 0587

夜道を歩く男二人。少し前を歩く男の姿に昔の友の面影を見出し、トニー・マーシュは「サム!」と男の名を呼ぶが答えがない。家に戻り妻のロリーナにサムと思しき男を見かけたと話す。共に遊んだトニーとロリーナのもとから消え去り、5年も音信不通であったサムのことは既に亡くなったものだとサムとロリーナは思っていたようである
夜道で見かけた男が入って行った部屋にトニーは確認に訪れる。驚く男。呼びかけに応じなかった理由を尋ねると、現在はサムと言う名を改め、ケイト・バンキャンプと称しているのでサムと呼ばても気が付かなかったと謝る。現在の状況を尋ねると、Son of Satanと称する宗教団体を信奉。その目的は「支配する力」を持つことにある、と。
夕食を招待するトニーの対し、1年近く行っている実験があるが、夜なら大丈夫とのこと。その実験の内容を尋ねると、人工的な小人(homunculus)を造っており最終段階になっている、と。この人工的につくられた小人は世界を支配する力をもつことになると説明する。
それから1年、3人は交流を続ける。トニーは教授となり、ロリーナは子供を授かる。いつもの会話の中でトニーは人工的な小人(homunculus)には「赤ん坊」の意味もある、と指摘。ケイト・バンキャンプもそのうちに「赤ん坊」を授かることになるとのだ、とのトニーの言葉にケイト・バンキャンプは少々戸惑いながらも帰宅する。
翌朝、ロリーナの体調がすぐれない。高熱であり看病が必要なのだが、トニーは学部長との会議を欠席することはできないため、ケイトに電話しロリーナの看病を依頼する。その時、ケイトは「片づけが終わったらかけつける」と。
ケイトが現れロリーナにジュースとピルを与え、赤ん坊には摩訶不思議なトーン、魔法のような旋律を口ずさむ。ロリーナはその歌声を聴きながら眠りに入る。
しばらくして目覚めると奇跡のように回復している。トニーが戻り奇跡の回復などを話していると、赤ん坊が消え去っている。半狂乱のロリーナ。トニーはケイトが連れ去ったと予測し、ケイトの部屋に向かう。
到着したケイトの部屋は爆発して壊れていた。地下室に物を片付け掃除する音。呼びかけに応えるケイトに赤ん坊の場所を聞くと2階に無事にいる、と。爆発の事情を聴くと、実験の手違いから完成寸前に爆発してしまい、人工的な小人(homunculus)も破壊されてしまった、と。トニーが看病を依頼するとき「片づけてから」と言ったのはこういった事情であった。
ここからはトニーの推理ではあろうが、人工的な小人(homunculus)も破壊されてしまった実験室に赤ん坊を連れ帰ったことなどから、妻の病気を奇跡的に回復させたのは赤ん坊の力ではないか、と。爆発で人工的な小人(homunculus)を破壊されたケイトは、人工的な小人(homunculus)=赤ん坊、といったトニーの言葉を想いだし、赤ん坊に魔法をかけ、その力によって病気が快復したのだろう、と。
大物になりたい、愛されたい、力を持ちたいと願っていたケイトであるが、通常のやり方では自分の願いが叶いそうでないため、人工的な小人(homunculus)=赤ん坊をつくりで「大物」になり世界を支配しようとした。
そんなときトニーに閃いたのは、赤ん坊こそが世界を支配する存在である、ということ。泣けば黙っていても面倒みてくれるし、赤ん坊の願いは誰でも叶えてくれる。赤ん坊こそが世界を支配する存在であった。

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