2013年9月30日月曜日

CBS Radio Mystery Theater  [Wine, Women, and Murder]


メモの日時;1983年8月17日(水)
タイトル: [Wine, Women, and Murder]
Episode; 0651



カリフォルニアで書店を営む主人公ブレックンリッジ。いつもの女性のお客様リード嬢が来店。店の休日の案内から、贔屓の詩人であるコールリッジの学会に出席するためにドイツのケルンに赴くとの話しになる。コールリッジはライン川の汚染を嘆きそれを詩に詠んだ、言わば最初の「環境詩人」と言った話の中で、女性からケルンに住む従兄弟(いとこ)への用事を依頼される。その用件とは、従兄弟のハインズ・ベクスラーに、亡くなった叔父の屋敷を譲渡承認する書類にサインを貰って欲しいとのこと。本屋の主人は了承し一路ケルンへ。
ケルンに到着。学会が始まる夜、夕刻にタクシーに乗りハインズの家に。ハインズは大学で分子生物学を教えている。家に招き入れられ、勧められるままにワインを飲み、分子生物学で有名な学者の話題などをし、その学者と懇意であるといった話をした後、土地の譲渡承認の書類を渡し学会へ向かう。
主人公が部屋に戻ると警察官。ヘインズ殺害の容疑で逮捕される。殺害された時間にその学者の家を訪れたことはタクシーの運転手からの裏もとってあるとのことで、収監される。主人公は無実を訴え、警察には譲渡承認書を届けることを依頼された女性のリードに確認を願うが、リード嬢はそのことを否定する。
結局主人公はアメリカ大使館に保護を求め、領事館より三等書記官の女性が登場。領事も来ないし、来たのは「三等」と、見当違いな怒りをもつも、結局はその三等書記官と事件当夜のことを思い起こしていたとき、主人公は事件の鍵を解く重要な事実を思い出す。主人公は著名な分子生物学者の名前を間違えたのだが(著名な分子生物学者ハリソン・ピーターソンを、ピーター・ハリントンと言い間違える)、ハインズはいい間違ったピーター・ハリントンと懇意と言った、という事実。つまりは、主人公が会った男は分子生物学者ではなく、別の人物であるということであった。そして書記官と死体安置室の人物を確認すると、予想の通り、主人公が会った人物とは全くの別人がそこに安置されていた。
書記官の保証のもと、無事解放された主人公、二つのポイントから真相究明を図ると書記官に告げる。ひとつはハインズ・ベクスラーになりすました男。人物の特徴を警察に伝え、該当人物の調査を依頼する。そしてもうひとつはハインズに勧められたワインのこと。ワインの本場であるドイツにいるにも関わらず、アメリカのカリフォルニアでできたワインをもっていたことに違和感を抱く。
一つ目のポイントは直ぐに解明。その人相風体からその男の正体は判明するが、その男は既にシュトツガルトで殺され、亡くなる前にハインズ殺しを告白していた。二つ目のポイントであるワインの調査にハインズの家に書記官と赴く。輸出するほど大量につくっていない希少なワインの入手先の手掛かりを求め、郵便物の配達夫を待ち構え問いだたすと、ワインは月に1度送られてくることがわかった。
シュトットガルで殺された男が所持していた譲渡承認書を返却すべく、カリフォルニアのリード嬢に電話すると彼女はケルンに向かった、とのこと。彼女の到着を待ち構える主人公。予想外の主人公の登場に驚き、彼が発する質問への応答もしどろもどろ。
そして主人公の推理。(どのような論理的推論で導き出したのか全く不明ではあるが、)主人公の推論ではリード嬢はスパイと断定。カリフォルニアから送られるワインのラベルにあぶり出し文字といった仕掛けをして、アメリカの機密情報をドイツの従兄弟(彼もスパイ)に送り、東側に情報を売っていた。そして、従兄弟が殺されたのは、スパイ組織に脅しをかけたため消されたのだ、と。
また譲渡承認書にも同じあぶり出し文字で機密情報が、と話していると、リード嬢が豹変しスパイの顔に。主人公にピストルを向け、正当防衛で止む無く射殺した、との弁明をするとして発砲。その時警官が現れるも、リード嬢ではなく主人公を逮捕する。
場面は変わって書記官との会話。彼女は主人公が真相を探り出したことに苦言を呈する。書記官はリードたちがスパイであることはわかっており、意図的に偽の情報を、彼等を通して東側に流していたわけで、それが主人公の「活躍」で今後機能しなくなる、と。主人公曰く、自分がこのままカリフォルニアからいなくなれば、リード達のカリフォルニアのスパイ組織は主人公の逮捕を信じ、スパイ組織は安心してそのまま存続するだろう、と。そして、主人公がカリフォルニアから消え去り行き着く先はこのケルン。この地に店を開き、三等書記官を第一等に考え、共に過ごそう、と。

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