2013年5月17日金曜日

CBS Radio Mystery Theater [The Ghost of Andersonville]


1983422日(金)
タイトル:[The Ghost of Andersonville]
Episode:1321


アメリカ南北戦争の最後の捕虜が帰ってきた。南北戦争の捕虜交換交渉に貢献した元将軍カトラー。秘書の入れ知恵もあり、この捕虜を政治的に利用し、知名度抜群のグラント将軍に対抗し次期大統領候補に打って出ようと、帰還列車到着に合わせ歓迎の準備をする。歓迎式典でのカトラー総軍の姿を、新聞などで大々的に取り上げてもらい、無名とも言える現状を一気に逆転しようとする計画である。
しかし、列車で到着した捕虜はこの将軍の名前をきくにおよび、彼は裏切り者であると、憎しみを表す。将軍が姿を消さなければ列車からも下りない、と告げる。この将軍はチャタヌーガの渡河作戦において無謀な作戦をおこない、あるものは撃たれ、あるものは溺れ、そして生き残ったものはアンダーソンビル捕虜収容所に収容され、非人道的待遇を受けたたと怒りを表す。
結局は秘書の説得もあり、列車から降りるも、将軍のスピーチの後、一緒に写真を撮ることを拒否し、再び列車に戻るが、将軍夫人のすすめもあり、将軍の私邸に滞在することになる。公務から戻った将軍も彼に赦しを乞うが彼は元将軍を射殺せんと発砲する。将軍は外聞を憚り内密に事をおさめようと、警護官にも銃の暴発と言い張る。
この事件の翌日、将軍が死体となって書斎で見つかる。自殺とも考えられたが、銃がみつからなかったため、大佐(元捕虜)が犯人として捕えられ、片方しかない足に鎖をかけられる。思いがけず、この姿を見た将軍の夫人は、捕虜収容所での悲惨な状況を思い起こし、事の真相を語る。将軍は自殺で、遺書も銃は夫人が捨てた、と。遺書には作戦の失敗の責任に苦しんでいた、といった記述もあり、彼の名誉を護るために池に捨てた、と語る。そうして英雄の大佐は釈放されたのである。

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