2013年8月29日木曜日

CBS Radio Mystery Theater [Bring Back My Body]


メモの日時;1983年7月22 日(金)
タイトル: [Bring Back My Body]
Episode; 1346


大手エンジニアリング会社のデザイナーであるタバサ・ライデンが精神分析医のもとに訪れ、治療を受けることから話ははじまる。すぐに直接的な治療を要求する彼女に対し、医師は彼女の名前の由来から聞き始める。
タバサの名前は19世紀に書かれた小説のヒロインの名前をタバサの母親が名付けたとのこと。母親は大変ロマンティックな性格で、また、開放的な人柄であったので、父親とうまくいかず、二人の間にはいつも諍いがあった、と。そして、タバサはこのような家族を嫌っていたと話す。
彼女の話を聞いた後、医師は彼女の症状を診察しはじめるのだが、彼女が抱える問題というのは、時折、彼女自身が何者かに占有され、乗っ取られ、ついにはスペンサー・ウッドロードという男を殺したくなる、ということである、と。彼女は、この何者か、エイリアンを取り除いて欲しいと医師に頼む。
しばらくしてタバサから電話があり、また症状が出始めた、と。寒く、凍えそうになり、痛みが始まり、次第に自分をコントロールできなくなり、部屋がぐるぐる廻り始めた、と言い電話が切れる。医師は急いで彼女のもとに駆けつけるが、タバサはどこにもいない。外に出て、通りがかりの警官にタバサのことを聞いていると、突然窓ガラスが割れる音。駆けつけてみると、アンティックショップの窓が破られ、血や衣服の切れ端が引っ掛かっていた。
タバサの部屋に戻ると、彼女はそこにいたのだが、医師のことがわからず、祖父と思い込み、彼に銃を突きつけ退室を命じる始末。正気に戻った彼女は何も覚えておらず、腕から血が流れていることもあり、アンティックショップを襲ったのは彼女に間違いない(注;FENの臨時ニュースが入り、銃の在処の箇所不明)。先ほどの店を訪れると、まだ十分使えるアンティック銃がなくなっていた。
彼女の問題を解く鍵は、タバサという本にあると確信した医師は、町の古本屋を訪ね、女主人のミス・ダンストンに『タバサ』という、19世紀に出版された本はないかと尋ねる。勿論在庫があるはずもなく、店の奥の埃まみれのカタログを引っ張りだし、その本が出版されたことは確認できたが、手に入らないことがわかった。医師は女主人にタバサの母親のことを尋ねると、よく覚えているとここと。お得意様であったのだが、不幸にも火災で焼死したこと、そして娘だけが助け出された事を話した。
医師はタバサに火災のことを尋ねる。彼女は自分のせいではない、と言うも、結局は自分の地下の実験室からの出火が原因であることがわかる。そうしていると、古本屋の女主人から医師に電話があり、本の『タバサ』のことで思いだしたことがある、と。スペンサー・ウッドロードとは、小説の中でタバサとの結婚の約束を破り、金持ちの女性との結婚のため、邪魔になったタバサを殺した男である、と述べる。
ここに至り、医師は大体の解決法を得る。この町に住むスペンサー・ウッドロード氏を探すと、1名コンピューター・プログラマーの男性が見つかる。彼を訪れ、ある小説に登場したスペンサー・ウッドロードがタバサにした仕打ちの話をし、この「物語」を書き変えてくれるよう協力を要請する。
その書き変えた物語とは;タバサは自分を虜にした男が自分を裏切り、そして自分を殺した、という小説を母親から繰り返し聞かされ、彼女は全くロマンティックという性格を有しないこと、母親を嫌っていたことから、彼女の意識下にこの登場人物のスペンサーに復讐するため彼を殺そうとしているのであるから、これを書き変えるには、彼女が結婚を迫ったとき、形だけでいいので承諾して欲しいと医師が頼む。”Yes, I will marry you”と言って欲しい、と。そうすれば彼女を捉えている束縛が破れ、彼女は自由になる、と。

そんなとき電話があり、再び彼女がコントロールを失いはじめたので、医師は彼女のもとを訪れる。付き添いの看護婦を殴り倒し、気を失うまでにしている彼女を見つけ、銃も弾を抜いているので安全な状態ではあるので、スペンサーのもとに連れて行くと伝える。と、彼女は“素手でも殺す”という始末。スペンサーのもとに連れて行くと、“私の死体を乗り越えて彼女と結婚しようとも、そうはさせない”と言うが、スペンサーが“結婚します。I love you”という言葉を発するや、彼女は我に戻り、再び異常な状態に戻ることはなくなった。そして、彼スペンサーともうまくやってゆくことではありましょう。

2 件のコメント:

  1. 「1083年と言うから、」の書き出し部分、「1983年と言うから、」にご訂正ください。

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    1. ご指摘ありがとうございました。訂正いたしました。

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