2013年8月11日日曜日

CBS Radio Mystery Theater [The Fifth Man]


メモの日時;1983年7月14日(木)
タイトル: [The Fifth Man ]
Episode; 1340


西側スパイ網にthe fifth manと呼ばれるソビエトのエージェント。英国の情報を本国に送ろうとしていた。
エアー・スペース社という雑誌社に勤めるエドワード・パーカー、いつもの通勤列車の客室に入ろうとすると、中から争う声がする。何かを持ってこなかったことを非難しているのだが、彼の近づく気配に気づき急に黙ってしまう。パーカーが入っていくと素知らぬ振りをして男は食堂車に出て行った。
残った男ウイリアム(ビル)・ジャクソンも、何かを隠し、争いの原因はパーカーがいつも座る席にその男が座ろうとしたので口論になったと弁解し、週末の話などをした後、食堂車に出て行く。先ほどの男に会うために出ていくのだろうとは思うも、その男、特にその赤ら顔は何処かで見かけたことがあると思うのだが、思い出せない。
パーカーが社に行くと、伝言があり、病院に来てほしいとのこと。大急ぎで出向くと、ビルの妻であるフランシスが傷ついて入院していた。彼女とパーカーは昔からの友達だったのだが、聞くと階段から落ちた、と。しかし。今朝ビルに列車で会った時にはその事を何も話さなかったので不審に思い、また、続けて二度もこんなにひどい目に遭っている、ということもあり、問い詰めると、ビルに殴られたと白状する。
帰り道にビルの家に寄るが、彼は不在。自宅に帰ると見知らぬ男。彼はウインブルドン警察の刑事と名乗り、ビルが線路脇で死んでいた事を告げる。列車から突き落とされた殺人であり、パーカーが容疑者である、と。
フランシスが退院し、自宅に戻ったので、パーカーは見舞いに行き、自分がビル殺しの容疑者として疑われていると伝え、事件当日の出来事を尋ねると、その日ビルは勤務先のwar officeにも知らせず、荷造りをして出かけようとしたとのこと。そしてそのとき、あの赤ら顔の男は私設飛行場で自家用飛行機のパイロットであるカール・カーリンであることを思い出す。
その間にも警察の捜査が進展し、パーカーとビルの妻のフランシスの仲を疑い、それを不満に思ったビルが婦人に強くあたり、大怪我をさせたという理由でパーカーの容疑が次第に深まってゆく。
一方パーカーはカール・カールソンの飛行場に行き、レンタルを申し込む振りをしてカールソンに会い、ビルの死亡を伝えるが、初耳らしく非常に驚く。しかし、カールソンと働くオリビアはパーカーを黙らせるべく、プロペラに巻き込んで殺す相談を二人ではじめる。
その頃、傷もなおったフランシスはビルの勤務先のwar officeに行き、主任であるロバート・リードに会い、ある手帳を渡す。この手帳はビルが偶然落としたものを自分が拾い、ビルに隠していたこと。ビルは手帳の在処を尋ね、彼女を殴ったことを話し、その手帳の中を見た事を告げる。驚いたロバートはすぐに録音係を呼び、彼女が話した内容は、
「この手帳には西側(英国)が東側に送り込んだスパイのリストが載っている。半年前ビルが思わぬ大金を手に入れたこと。偶然自宅の内線電話で聞いていたことを気づかれ、トイレに逃げ込んだこと。それ以降ビルは気づいたらしく、彼女に冗談半分で、英国に来ている4名のソ連のスパイのことをさりげなく話し、反応を確かめていたこと。ある日玄関マットの下にNo.5宛とされた手紙があり、後で見ると消えていたことなどから、彼がthe fifth manである、と話す。
事の重大さを知ったロバートはフランシスにミス・デービスを警護につけ、完全ガードで身の安全を計る。
警察も捜査の末、パーカーの主張したカール・カールソンの指紋が客室から採取されたので、飛行場に向かいカールを逮捕する。ここに至ってもカールは身に覚えのないことと容疑を否定する。
パーカーはフランシスと会い、カール・カールソンの逮捕されたことを知らせるが、フランシスは夫のビルを愛していたわけではないが、死の理由を知りたいとカール・カールソンに再会できるようパーカーに依頼する。
電話は盗聴の恐れがあるので、打ち合わせはいつもパーカー達が乗っていた駅のプラットフォームで会い話していると、警部が現れ、カールが脱獄したことを告げ、彼とともに飛行場に向かう。その間にもロバートのところに上層部から電話が入り、東側に潜入したスパイ6名が殺されたことを告げ、事は急を要する事態となった、と。
飛行場に行くと、カールはプロペラに巻き込まれてバラバラになり死んでいる。こうしてビルを殺した犯人が不明のまま事件は一応の解決を見る。
そして今、私エベレット・パーカーは当局の許しを得て話はじめる;パーカーは英国MI5のスパイの一人であり、命令でソ連のスパイであるビルとその情報をソ連に運ぼうとする運び屋のカールの始末をした事を告げる。客車のドアノブにカールの指紋をつけたのも、ビルを突き落としたもの自分である、と。


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